ひと

2024.03.20

先月出版された新刊「韓国要約禁止」の著者、米国人コラムニストのコリン・マーシャル氏。 彼は10年以上にわたってニューヨーカー、ロサンゼルス・レビュー・オブ・ブックス、ガーディアンなど海外マスコミに韓国に関する記事を寄稿してきた=アクロス

先月出版された新刊「韓国要約禁止」の著者、米国人コラムニストのコリン・マーシャル氏。 彼は10年以上にわたってニューヨーカー、ロサンゼルス・レビュー・オブ・ブックス、ガーディアンなど海外マスコミに韓国に関する記事を寄稿してきた=アクロス


[ソウル=ソ・エヨン]

K-POPからKビューティーまで、世界を魅了したKブランドの国。このような言葉で韓国のすべてを説明できるだろうか。 単語の一つや二つ、または一行の文章で、韓国をまとめるのは不可能だろう。

コリン・マーシャル氏は韓国についてコラムを書き、ニューヨーカー、ロサンゼルス・レビュー・オブ・ブックス、ガーディアンなど海外のマスコミに寄稿する米国人コラムニスト。彼が先月に出版した新刊「韓国要約禁止」では、韓国を要約してまとめずに紹介する。彼はとても広い観点から韓国人、韓国語、韓国を見ている。彼は、韓国に「K」という字をつけることが、どれほど韓国を要約する行為であり、どれほどつまらないかを教えてくれる。

8日、KOREA.netのインタビューに応えたマーシャル氏は、「外国人の観点から韓国を分析したり説明したくない。漠然とした肯定や否定で評価したくない」とし、「私が直接経験した韓国を、ありのまま読者に伝えたい」と話した。

「私は、魅力あふれる韓国を愛しています。時には、現実の壁にぶつかり失望することもあります。ですが、それ以上に韓国について知りたい気持ちが高まり、知るほどに韓国との関係は深くなります。」

マーシャル氏は、アメリカで政治学を専攻した後、韓国に関心を持つようになった。ロサンゼルスのコリアンタウンで暮らしながら韓国に関する記事を書いてきた。2015年に韓国への移住を決め、現在も韓国に住んでいる。彼は韓国の都市、建築、文化や言語など、多様なテーマでコラムを書いている。「韓国要約禁止」に掲載された多数の原稿は、彼が10年以上、英語で寄稿してきたものだ。今回、出版のために韓国語に翻訳して再構成した。中には、彼が韓国語で直接書いたものもある。

米国人コラムニストのコリン・マーシャル氏が、先月出版した新刊「韓国要約禁止」の表紙=ソ・エヨン

米国人コラムニストのコリン・マーシャル氏が、先月出版した新刊「韓国要約禁止」の表紙=ソ・エヨン


路上に駐車された現代(ヒョンデ)自動車のポニー、スターバックスの店員の名札に描かれたユーモアあふれる英語の名前など。韓国での日常は、マーシャル氏にとって全てが記事のネタになる。外国人として韓国で生活することは、確かに不便な点もある。しかし、その不便さまでも楽しめる理由は、韓国に対する深い愛情があるからだ。

彼は、テレビ番組「韓国紀行」を見て、韓国の地方都市を直接訪れることがある。また、ユーチューブ・チャンネル「冬の本屋さん」で、韓国の文学について勉強するそうだ。今暮らしているソウル・江西(カンソ)区・禾谷(ファゴク)洞にあるカチサン市場をはじめ、全国の伝統市場で韓国人の温かい人情を感じるという。

出版後の反響にマーシャル氏は、「韓国をよく知らない外国人に向けて、コラムを書いてきた。本が韓国語で出版され、韓国人からの関心の高さに驚いている」と照れくさそうに笑った。

彼は「韓国語で文章を書く時は、英語で書く時よりも、はるかに時間がかかる。表現や単語に100回は悩む。それでも、いつか韓国語でもっとたくさんの文章を書きたい」と語った。

最後に彼は、「韓国について知りたい外国人なら、本を韓国語で読まなければならない」とコメントを残した。「私の韓国語は完璧でもなく、韓国の専門家でもないが、手元にはいつも韓国語の本がある」とし、「その国について理解するための基本は本だ。韓国を知りたければ、韓国語で書かれた本を読むための努力が必要だ」と強調した。

韓国要約禁止。マーシャル氏のコラムを読むと、今まで気づかなかった「今日」が発見できる。そして、新しい「明日」が想像できる喜びと大切さを感じるのだ。

xuaiy@korea.kr