政策

2014.04.30

パク・クネ(朴槿恵)大統領は29日、セウォル号沈没事故について、「今回の事故で多くの貴い命が失われ、国民の皆様に申し訳なく、心が重い」と述べた。

パク大統領は同日、大統領府で開かれた国務会議で、「今回の事故で犠牲になった方々に謹んで哀悼の意を表する。家族、親戚、友人を失った悲しみと苦痛を受けている全ての方に心よりお見舞いを申し上げる」と述べた。そして、「特に、人生の花を咲かせる前に散っていった幼い高校生たちの犠牲は、ご両親の心の中に永遠に消えることのない痛みを残したと思う」と述べた。

パク大統領は、「私は、これまで積み重ねられてきた悪習の弊害を正すことができずにこうした事故が起こってしまったことが、あまりにも情けない。新政権発足と同時にこうした悪習と誤った慣行を一掃し、非正常なことを正常化する取り組みをもっと強化すべきだったのに、無念で仕方がない」と述べた。

そして、「今回の事故を機に、これまで見過ごされてきた悪習を一掃し、もう一度大韓民国の枠をつくり直して国民の信頼を取り戻し、安心して暮らせる大韓民国を目指す」と強調した。

また、「もうこれ以上、事故が起こっては対策を考えてという悪循環が繰り返されてはならない。今度こそ大韓民国の安全体制全体を新しく作り直すという覚悟を持たねばならない。内閣全体が根本から国を改造するという姿勢で徹底的かつ抜本的な国民安全対策を策定してほしい」と述べた。

박근혜 대통령(가운데)이 29일 열린 국무회의에서 국무위원들과 함께 세월호 사고 희생자를 기리는 묵념을 하고 있다. (사진: 청와대)

29日に開かれた国務会議で、パク大統領(中央)が国務委員らとともにセウォル号沈没事故の犠牲者に黙祷を捧げている(写真提供:大統領府)


박근혜 대통령(왼쪽)이 29일 오전 경기도 안산시 화랑유원지에 마련된 ‘세월호 사고’ 합동분향소를 방문, 희생자들에게 조의를 표시하고 있다. (사진: 청와대)

29日午前、京幾道安山市の花郎遊園地に設けられた「セウォル号沈没事故」合同焼香所で、パク大統領(左)が犠牲者に弔意を表している(写真提供:大統領府)


特に、「長きにわたる集団主義によって韓国社会に蔓延した不正の鎖を、この機会に完全に断ち切らねばならない。海運業界だけでなく全ての分野で、業界と癒着関係が築かれ、その過程で違法行為をしっかりと監督できなくなるという弊害が生じないよう、これからは公職を退いた人が関連機関に就けないようにするなど、関連制度を根本的に刷新する必要がある」と強調した。

パク大統領は、「今回の事故を機に、公職社会の改革を強く推進していきたい。いわゆる“官僚マフィア”や“公職鉄鉢(公職者は食いっぱぐれない)”といった恥ずかしい用語を今度こそ韓国社会から一掃するという覚吾で、官僚社会の弊害を国民が納得できる水準まで全て明らかにして解決させたい」と述べた。

また、「これまで慣行的に行われてきた少数の人脈を通じた独寡占と癒着は、特定の省庁に限った問題ではなく全ての省庁の問題だ。特に、公務員採用方式や補職管理、評価、報奨といった人事システム全体に対し、確実な改革策を講じてほしい」と指示した。

パク大統領は、「国レベルの大規模な事故が発生した場合は、指揮体制に混乱が生じないよう首相室が直接取り仕切るとともに、省庁間の業務を総括、指揮、調整する「国家安全処」(仮称)を新設する計画だ。政府組織見直し案を取りまとめ、国会と協議してほしい」と述べた。

コリアネット ウィ・テックァン記者、ユン・ソジョン記者
whan23@korea.kr