パク・クネ(朴槿恵)大統領は4日に開かれた国務会議で、国政運営の焦点を文化隆盛、経済活性化、労働改革に合わせると述べた。パク大統領は後述の冒頭発言の通り、「文化隆盛の枠組みを強化し、燦爛たる韓国文化の無限の可能性を現実のものにするために邁進しようと思う。国務委員の皆様も温故知新の発想で世界を目指してほしい」と呼びかけた。



「休暇中に読んだいろいろな本や報告書の中にとても共感した本がありました。『韓国人だけが知らない別の大韓民国』という本で、韓国の優秀性と可能性についてよく書かれています。大韓民国には世界一の国になれるだけの底力があり、韓国民の底力はすでにKポップをはじめとする韓流やインターネット、SNSなどを通して世界市場で認められてきましたが、これらを無限の連続性と創造性、そして韓国のアイデンティティにつなげられないでいると警告しています。独立70周年を迎えた今、私たちは自らを低評価していますが、大韓民国は世界で最も可能性の大きい国の一つになりつつあります。私たちが今どうするかによって、国際社会で新たな価値を創出し、経済のみならず文化を先導する一等国に飛躍することもでるのです」



「コリア・ディスカウントとアイデンティティ危機を乗り越え、名実ともに先進国になるためには、優れた伝統文化に対する客観的な認識とアイデンティティを確立・発展させることが重要です。私たちの行動如何によっては、効率性の高い暖房システム「オンドル」が持続可能な開発の象徴になるかもしれないし、韓国の伝統的有機農法が世界の農業革命を主導するかもしれません。また、ソンビ(朝鮮時代に学識を持ちながら権力におもねず礼節を守った一部の士民階層)精神が世界の人々の精神世界に大きな影響を与えるかもしれないし、韓国の伝統的な織物や木工芸、陶芸などに使用されたデザインと模様が今この瞬間にも世界的なトレンドを生み出すかもしれません」



「問題はそうしたものを発展させられないでいることです。かつて世界で初めて発明された金属活字や2000年代初頭に革新的なSNSとして登場した「サイワールド」は、世界を目指そうとはせずに自ら限界をつくり、5千年の歴史と伝統文化を持っていながらその根を断ち切り、文化的アイデンティティと自信を喪失してしまいました。今私たちは、韓国の文化と伝統が持つ無限の可能性を再発見し、それを生かそうという努力が必要です。それこそが新たな創造と未来へ向かう最善の方法になりうるということを私たち自ら認識し、互いに手をとり合って立ち上がるときこそ、一等国「大韓民国」、世界の中の大韓民国へと向かう第一歩となるでしょう」

コリアネット　ウイ・テックァン記者
写真提供：大統領府
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