政策

2016.06.17

朴槿恵大統領が17日に青瓦台で開かれた文化観光産業の競争力強化会議で冒頭発言をしている

朴槿恵大統領が17日に青瓦台で開かれた文化観光産業の競争力強化会議で冒頭発言をしている



17日、朴槿恵(パク・クネ)大統領は「観光客がいないときはなぜ来ないのかと大騒ぎで、観光客が増えると気が緩んで不親切になり、キムパプ1本に1万ウォンも払わせたら観光客を追い出すも同然」と批判した。

朴大統領は中国人団体客に対する格安観光、タクシーや市場でのぼったくりなどを「韓国観光の印象を深刻に悪化させる要因」と指摘し「持続的な取締りと教育でぼったくりを根絶し、不親切な飲食店・宿泊業者の問題を解消するのが観光品質の改善には欠かせない」と強調した。

また「『記憶に残るのは写真』というのは間違っていると思う。何より心に残るのはその国の国民の親切な行動だ。我々の先人たち、白衣民族の美徳を活かして『韓国で親切にしてもらったことがいつまでも忘れられない』と思ってもらうのもコンテンツ」だと話した。

この日「また訪れたい文化観光国、大韓民国」をテーマに青瓦台で開かれた文化観光産業の競争力強化会議でそう述べた朴大統領は「問題を抱えながら観光客がたくさん訪れてくることを願うのは矛盾」と指摘した。

朴大統領は「観光産業は一国の文化レベルと交通、施設、そして高い市民意識に至るまでの社会全般のインフラが融合したサービス産業の大きな柱だ。文化観光産業には若者が好むような仕事が多く、他産業の発展における触媒にもなり得る」と強調した。続いて▽観光コンテンツの持続的発掘と育成▽「不満ゼロ」の観光環境作り▽観光業界の若者雇用創出などを呼びかけた。

なお「観光客がソウルと済州(チェジュ)などの特定地域に偏っているため産業成長の恩恵が地方まで行き届かないのが現状だ。内需喚起と地域経済活性化という二兎を得られるように観光業界と専門家の方々、そして自治体が力を合わせて韓国の観光産業の品質を高めてほしい」と付け加えた。

朴大統領が17日に文化観光産業の競争力強化会議で観光産業における「国民の親切」を強調している

朴大統領が17日に文化観光産業の競争力強化会議で観光産業における「国民の親切」を強調している



この日の「文化観光産業の競争力強化会議」は観光政策室発足(16年4月)以来初めての開催で、最近観光業界で問題となっている格安誘致競争の激化やぼったくり、不親切といった「観光韓国」のイメージ悪化に積極的に対応するとともに、韓国を訪問する外国人観光客の満足度とリピート率を高め韓国観光産業の持続的成長基盤を構築する目的で設けられた。

政府はこれまでの業界および専門家の意見をまとめて▽高速・市外バスなどの公共交通機関における外国人予約システムの構築▽旅行業登録基準の緩和▽少数言語の観光通訳ガイド養成の無料教育実施▽山地観光の活性化などを対策に反映させた。

コリアネット ウィ・テックァン記者
写真:青瓦台
翻訳:イム・ユジン
whan23@korea.kr