出発前に手を振る文在寅大統領夫妻=28日、京畿道・城南、ゾン・ハン撮影
[キム・ウニョン]
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日午前、イタリアで開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)などに合わせ、ソウル空港(軍用空港)を出発した。9日間の日程でイタリアに次いで英国とハンガリーを訪問する。
29日(現地時間)には、バチカン(ローマ法王庁)でローマ教皇フランシスコと、韓半島における平和プロセスの進展について意見を交わす。文大統領がバチカンを訪問するのは2018年10月以来、2回目となる。
30日と31日には、イタリアで開催されるG20サミットに出席する。11月1日と2日には、英国で開かれる国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に出席し、基調演説を行う。ハンガリーでオルバン首相と会談する予定。
オンライン形式で開催された東アジアサミット(EAS)に出席する文在寅大統領=27日、青瓦台、 青瓦台フェイスブック
文大統領は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や日米中など18カ国が参加した27日の東アジアサミット(EAS)で、韓国戦争の終戦宣言に対する支持を要請した。同サミットは、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、オンライン形式で開催。
文大統領は、終戦宣言について「対話のドアを開き、韓半島とアジア、世界の平和に向かう重要な出発点となる」と強調した。
そして、東アジアについて「世界人口の54%と世界のGDPの62%にあたる地域」とし、「東アジアの結束は、新型コロナ克服と気候危機に対応する国際社会の連帯と協力に大きく寄与する」と語った。
また、保健・経済分野での声明を採択し、国際社会との協力をより一層強化していくという考えを示した。
文大統領は同日、オンライン形式で開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(韓中日)首脳会議に出席し、ASEANが韓国政府の韓半島における平和プロセスへの支持を表明したことに謝意を表明した。そして、韓国戦争の終戦宣言などへの関心と支持を要請した。
また、「東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)や韓国・ASEAN自由貿易協定(FTA)などを土台に域内の供給網を強化し、持続的な経済成長を共に成し遂げることを期待する」とし、「年内にRCEPの国内批准手続きを終える」という考えを示した。
文大統領は「包容的で持続可能な成長に向け、積極的に協力する」とし、「気候変動・デジタル・保健分野を中心にODA(政府開発援助)を拡大し、ASEANのデジタル経済への転換や気候変動の危機対応で協力する」と語った。
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