写真は、臨津江を間にして向かい合う南北の警戒所=聯合ニュース
[カン・ガヒ]
イ・ジェミョン政府が、南北関係の改善に向けて、北朝鮮に対するビラ散布の中止要請に続き、拡声器を使用した放送の中止を命じた。
カン・ユジョン大統領室報道官は、イ・ジェミョン大統領が11日、前方地域に設置された対北朝鮮拡声器による放送を中止するよう、軍当局に指示したと伝えた。
カン・ユジョン大統領室報道官は、龍山(ヨンサン)にある大統領室でブリーフィングを行い、「南北関係の信頼回復と韓半島の平和定着に向けた政府の意志によって行われた」とし、「国境地域の住民たちは、北朝鮮からの騒音放送で被害を受けてきた。彼らの苦痛を解決するための実質的な措置である」と説明した。
国防部と合同参謀本部によると、軍は11日の午後2時から、前線に設置された北朝鮮への拡声器の放送を中止した。国防部の関係者は「南北関係における信頼回復と、韓半島の平和のためだ。国民との公約を実行する」と付け加えた。
統一部も9日、北朝鮮に対する民間団体のビラ散布に遺憾を表明し、ビラ散布の中断を強く要求した。
統一部のク・ビョンサム報道官は9日のブリーフィングで、「今月2日に拉致被害者家族連合会が、統一部の自制要請にもかかわらず、4月27日と5月8日に続き3回目のビラを散布したことに遺憾を表明する」と明らかにした。
さらに、「国境地域の住民の生命と安全を脅かす恐れがある。ビラ散布の中止を強く要請する」と述べた。
これは、イ・ジェミョン大統領が、大統領選挙の候補者だった際に掲げた「9·19南北軍事合意」の復元、対北朝鮮ビラと汚物風船、対北朝鮮・対南放送相互中断、離散家族の再会など、南北関係における人道主義協力の一環である。
一方、同日、韓国側の対北朝鮮放送が中断されてから、北朝鮮も韓国に対する騒音放送を停止したことが確認された。
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