政策

2025.11.03

(左から)NAVERのイ・ヘジン理事会議長、SKのチェ・テウォン会長、NVIDIAのジェンスン・フアンCEO、李在明(イ・ジェミョン)大統領、サムスン電子のイ・ジェヨン会長、現代自動車のチョン・ウィソン会長=31日、慶州、大統領室

(左から)NAVERのイ・ヘジン理事会議長、SKのチェ・テウォン会長、NVIDIAのジェンスン・フアンCEO、李在明(イ・ジェミョン)大統領、サムスン電子のイ・ジェヨン会長、現代自動車のチョン・ウィソン会長=31日、慶州、大統領室


[チョン・ミソン]

韓国政府がNVIDIAと手を組み、人工知能(AI)分野の強化に乗り出した。

NVIDIAのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は先月31日、韓国政府や企業に対し、人工知能(AI)開発に不可欠なグラフィック処理装置(GPU)26万個を優先的に供給すると発表した。

科学技術情報通信部も「NVIDIAや国内の主要AI企業と協力体制を構築し、人工知能エコシステムの競争力を強化していく」と発表した。

今回の協力は、韓国が「AI三大強国」およびアジア太平洋地域のAI拠点国家を目指すうえでの国際的な官民連携の一環だ。これにより、世界最大のAI企業であるNVIDIAとの「AI同盟」がさらに強化された、との見方が出ている。

韓国政府と民間は、NVIDIAの最新GPU26万枚以上を確保し、公共・産業分野全体のAIインフラ拡充に活用する。このうち公共部門には約5万枚が、国家AIコンピューティングセンターの構築やAI基盤モデルの開発に投入される。サムスン、SK、現代自動車グループ、NAVERなどの民間企業には、20万枚以上が供給される見通しだ。

この日、科学技術情報通信部は、現代自動車グループおよびNVIDIAとともに、物理的人工知能(フィジカルAI)産業の育成に向けた3者間覚書を締結した。3者は、自動運転やスマート製造、AIロボティクスなどの核心技術を共同で開発し、韓国政府は政策面での支援を行う。

中小ベンチャー企業部とNVIDIAは、国内AIスタートアップ支援プログラム「エンアップ(N-UP)」の拡充でも協力することを決めた。スタートアップの成長や海外進出を支援し、物理的AIなど有望分野への支援も強化する予定だ。

李在明(イ・ジェミョン)大統領は、「今回の協力は、韓国が真のAI強国へと進む転換点になるだろう」と述べ、「国際社会にとっても模範となる事例を作りたい」と明らかにした。

msjeon22@korea.kr