写真は、軍事境界線の表示板=パク・ジョンウ、コン・ユマダン著作権委員会
[シャルル・オデゥアン]
韓国政府は17日、非武装地帯(DMZ)内の軍事境界線(MDL)の基準線を設定するため、北朝鮮に対し、南北軍事当局会談の開催を提案した。
国防部は同日発表した談話文で、「軍は偶発的衝突の防止と軍事的緊張の緩和に向け、南北軍事当局会談を開き、MDL基準線の設定を協議することを正式に提案する」と明らかにした。
国防部によると、今回の提案は、北朝鮮軍がDMZ一帯で戦術道路や鉄柵の設置、地雷の敷設作業を行う過程で、一部の兵士が数回にわたりMDLを超えて、韓国側に侵入したことを受けたものだという。韓国軍は警告放送や警告射撃などを行い、北朝鮮軍をMDL以北へ退去させた。
国防部は、こうした状況が繰り返されれば、DMZ内の緊張が高まり、軍事衝突に発展する可能性があると懸念している。これは、1953年の休戦協定で設置された「軍事境界線標識物」の多くが失われ、一部地域では南北で境界線の認識に差があるためだという。
南北は1953年8月、軍事停戦委員会の監督のもと、表示板を設置した。1973年には国連軍司令部が補修作業を行ったが、北朝鮮軍の銃撃で中断され、その後も十分な補修は行われていない。
これを受け、韓国は2004年に米国立地理情報局(NGA)と協力し、原本地図のMDLを実際の地形と照合する作業を進めた。現在は、その結果を軍事地図に反映している。識別が難しい場合は、軍事地図のMDL座標線を適用している。
大統領室もこの日のブリーフィングで、「南北間の偶発的衝突の防止と軍事的緊張の緩和に向け、軍事境界線の基準線設定を協議することを提案した」と明らかにした。
caudouin@korea.kr