ソウル核安保首脳会議を準備するための第3回シェルパ会議(Sherpa Meeting)が、16日から17日までの2日間、インド・ニューデリーで開催された。参加者らは、首脳宣言文(ソウル・コミュニケ)の文案、首脳会議のテーマ、首脳会議の儀典の準備状況などについて議論した。
参加国間の踏み込んだ議論を通じて、高濃縮ウラン(HEU)の最小化など、これまで争点になっていた事項について、ほぼ合意に達した。シェルパらは、首脳会議の直前にソウルで最後のシェルパ会議を開催して、ソウル・コミュニケの最終文案を確定し、公式採択を準備することにした。
2012ソウル核安保首脳会議の第3回シェルパ会議。(出典:核安保首脳会議 準備企画団) |
ソウル・コミュニケには、核物質の最小化努力、核物資と放射能物質の安全な管理、原子力施設の保護、核物質・放射能物質の違法取引防止、核安保と関連した協約の普遍的適用の拡大など、核と放射能テロ防止に向けた包括的な実践措置を盛り込む予定だ。
韓国の代表団は、ソウル首脳会議の日程やプログラム、議論のテーマ、儀典など、首脳会議の準備状況について説明し、各国首脳の参加と、首脳会議成功のための各国からの積極的な寄与と役割をお願いした。また、ソウル首脳会議(3.26-27)の直前に開催される原子力インダストリーサミット(3.23-24)、核安保シンポジウム(3.23)付帯行事についての説明セッションも設け、行事を主管する機関の代表らが参加して説明を行った。
今回の会議には、韓国のシェルパ、キム・ボンヒョン外交通商部 多者外交調整官をはじめ、首脳会議の参加50カ国及び4つの国際機関の代表が出席し、韓・米が共同で会議を主宰した。会議の前に、韓国は議長国として、3国(デンマーク、リトアニア、アゼルバイジャン)をソウル首脳会議に追加招待した。
一方、シェルパ会議の期間中、インド・ニューデリーで「2012ソウル原子力インダストリーサミット」の作業部会(Working Group)会議も開催された。
作業部会は、世界的な原子力企業と機関など、31の機関が参加して運営されており、「福島原発事故以降の核安保と原子力安全の連携方策」「原子力センシティブ情報のセキュリティ」などをテーマに議論を行っている。今回の会議では、韓国水力原子力(株)、韓国原子力研究院など韓国の機関と、フランスのAreva、米国のWestinghouse、英国Urencoや世界核セキュリティ協会(WINS)など、海外機関に所属している作業部会のメンバーらが出席した。
詳細な情報は、Korea.netの関連メニュー(リンク)、または次のウェブサイトで閲覧できる。
ソウル核安保首脳会議: www.seoulnss.go.kr (韓国語、英語)
原子力インダストリーサミット: http://seoulnis.org (韓国語、英語)