深海底鉱物資源「マンガン団塊」を効果的に船上に引き上げる技術が世界で初めて開発された。
海洋水産省は、採取ロボット「ミネロ」が深海底で採集したマンガン団塊を水深500メートルの中間貯蔵所「バッファ・システム」に貯蔵し、パイプ型構造物「揚鉱ライザー」で吸い上げて船上に運ぶことに成功した。

マンガン団塊の船上引き上げに使用される揚鉱ライザーと揚鉱ポンプ
マンガン団塊は、海水や堆積物にある金属成分が水深約5千メートル前後の海底面で物理・化学作用によって沈殿・形成される多金属酸化物で、先端産業の基礎素材として活用されるニッケルやコバルト、鉛などの金属が大量に含まれている。
マンガン団塊を貯蔵し、揚鉱ポンプで供給量を調節して安全かつ経済的な揚鉱工程を行うための中核機能を担う装置「バッファ・システム」から、8インチの揚鉱ライザー、揚鉱ポンプ、遠隔リアルタイム運営ソフトウェア、船上に引き上げられた団塊を海水と分けて回収し、海水は船の外にすべて排出する船上処理設備まで、すべて国内技術で開発された。

マンガン団塊(上)と深海底に潜むマンガン団塊(下)
海洋水産省の関係者は、「深海底鉱物資源の採取は過酷な環境で行われる作業だ。今回の開発により、金属鉱物資源の安定した供給源確保と深海底鉱物資源の開発を通じた海洋新産業の創出につながるのでは」と期待を示した。
記事:コリアネット ソン・ジエ記者
写真提供:海洋水産省
jiae5853@korea.kr

採取ロボット「ミネロ」が採集したマンガン団塊は、揚鉱ポンプと揚鉱ライザーによって中間貯蔵所「バッファ・システム」(写真)に貯蔵される