
今年で竣工2周年を迎えた、韓国の2つ目となる南極通年測基地の張保皐科学基地は、氷底湖・地質・隕石研究などの新たな南極研究分野を開拓している
今年で竣工2周年を迎えた韓国の南極通年観測基地「張保皐(チャンボゴ)科学基地」が南極大陸の研究で新たなページを切り開いている。
研究チームはこの2年間、南極ビクトリアランドのテラノバ湾沿岸に位置した基地の運営体制を定着させた。猛吹雪が襲う過酷な環境にもビクトリアランドに4大探査拠点を確保し、張保皐科学基地を中心とする半径400km以内で「デイビッド氷河」の氷底湖を含む5つの湖を見つけた。
氷底湖とは強い圧力により氷河の下部が溶けて形成された湖のことで、新しい生命体の発見と気候変動研究のヒントを提供してくれるため注目を集める。研究チームは氷河から過去の気候変動を研究している。

張保皐科学基地の研究チームは、この2年間の南極探査から166の隕石を採集した
探査隊はこの2年間で166の隕石を確保し、南極地質探査では約3億年前の樹木の化石を 300kg以上発掘した。
研究チームは南極大陸の活火山研究にも着手した。昨年には韓国研究チームが観測したメルボルン(Melbourne)山のガス噴出活動を本格研究するために、山の頂上に地震計と自動気象観測装置を設置した。今後は火山活動やマグマのガス成分を継続分析し、火山の噴火時期を予測する観測技術を開発していく計画だ。

張保皐科学基地の研究チームは、火山のメルボルン山頂上に地震計と自動気象観測装置を設置し、着実に火山活動やマグマのガス成分を分析している

張保皐科学基地は南極ビクトリアランドのテラノバ湾沿岸に位置する。冬季には16名、夏季には60名の研究員が16棟の建物、施設・装置24ヶ所で働いている
コリアネット イ・ハナ記者
写真:海洋水産部
hlee10@korea.kr