科学技術

2020.12.08

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室内モニターロボット「ティーラム」(左)と事故対応ロボット「アームストロング」=韓国原子力研究院


[ソ・エヨン、イ・ギョンミ]

韓国原子力研究院は7日、原子力発電所で起きた事故に対応する、無人防災ロボットシステムを開発したと発表した。

放射性物質による被爆の恐れがある原発事故の現場に、人の代わりにロボットが投入され、事故に対応する。

同システムは、室内モニターロボット「ティーラム」(RAM、Tracked Radiation Area Monitoring)、室外モニターロボット「ラム」(RAM、Remote control system for Accident Monitoring)、事故対応ロボット「アームストロング」(ARMstrong、Accident Response Manipulator)からなる。

ティーラムは、縦30cm、小型装甲車の形をしたロボット。放射線や温度検知器が搭載されており、事故現場の放射線量や熱画像情報を集め、3次元地図を作って、リアルタイムで外に送信することができる。

ラムは、空気中の放射線を検知するドローンが搭載されており、60km/hの速度で走行できる。現場の観測や放射線汚染地図を作る。

アームストロングは、重さ200kgの荷物を運び、危険地帯での自由な移動が可能である。コンクリートや廃棄物の移送、消火水噴射、残骸物の処理などができる。

韓国原子力研究院は2016年から、実際の放射能防災訓練にロボットを投入し、実効性を検証してきた。

8月にはティーラムが建物の内部に入り、現場の状況を送信し、10月にはアームストロングが、ウレタンフォームを噴射して放射性物質が漏れる建物の入口を無事に封じることに成功した。

xuaiy@korea.kr