科学技術

2025.01.06

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科学技術情報通信部は3日、慶北大学とCJ第一製糖がPETプラスチックを分解する世界最高レベルのペターゼを開発したと明らかにした=アイクリックアート(上記の写真は著作権法に基づき無断転載及び再配布を禁じます。)

科学技術情報通信部は3日、慶北大学とCJ第一製糖がPETプラスチックを分解する世界最高レベルのペターゼを開発したと明らかにした=アイクリックアート(上記の写真は著作権法に基づき無断転載及び再配布を禁じます。)


[イ・ジヘ]

韓国でプラスチックを分解する世界最高レベルの酵素が開発された。

汚染されたプラスチックでも、リサイクルできるようになり、化学産業における革新が期待される。

科学技術情報通信部は3日、慶北(キョンブク)大学校のキム・ギョンジン教授とCJ第一製糖(チェイルジェダン)の研究チームが、ポリエチレンテレフタレート(PET)プラスチックを分解する世界最高レベルの酵素(PETase、ペターゼ)を開発したと明らかにした。

今回の研究は3日、国際学術誌の「サイエンス」に掲載された。

キム・ギョンジン教授率いる研究チームは、木が腐る過程のような生物学的なリサイクルに注目し、PETプラスチックを生物学的に分解する触媒(酵素)を開発した。PETプラスチックは、ペットボトルと衣類、テイクアウトのカップ、車両マットなどに使われる素材である。

開発された酵素は、PETに選択的に反応する。科学技術情報通信部は、プラスチックを分解する過程で、環境に及ぼす悪影響がほとんどない上、リサイクルされた素材が高品質だと説明した。

現在のところ、ほとんどのプラスチックはゴミ分別された後に、ラベルをはがし、粉砕、洗浄、原料化という過程を経て、中間製品としてリサイクルされている。しかし、品質の問題により、結局は焼却・埋立されるケースが多かった。

化学触媒を利用し、PETプラスチックを熱で溶かしたり、溶媒剤で分解するという化学的な方法もあるものの、環境問題に悪影響を与えるため、理想的な方法として位置づけられなかった。

研究チームは、微生物を活用した酵素のアイデアを提案し、Kubu-Pという触媒を発見した。 さらに、酵素高額によりKubu-Pを用いてより強力な改良生命触媒であるKubuM12の開発に成功した。KubuM12は、1kgのPETを0.58gで1時間以内に45%、8時間で90%以上分解できる。

キム・ギョンジン教授は今回の研究について、「自然が持つ偉大な潜在力を確認したという点が、意義深い」とし、「化学産業におけるイノベーションが起きるだろう」と述べた。

jihlee08@korea.kr