科学技術

2025.11.19

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写真は、ポプラの木=アイクリックアート(上記の写真は著作権法に基づき無断転載及び再配布を禁じます)

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[コ・ヒョンチョン]

国内の研究チームが、電気を使わず自動で温度を調節する新素材を開発した。

韓国科学技術院(KAIST)は18日、ソン・ヨンミン教授とソウル大学のキム・デヒョン教授率いる研究チームが、ポプラの葉の熱調節原理を模した「柔軟ハイドロゲル型熱調節器(LRT、Latent-Radiative Thermostat)」を開発したと発表した。

ポプラは暑い昼間、葉を巻いて裏面を見せることで強い日差しを反射し、夜には葉の表面に付着した水分が放出する潜熱によって冷害を防ぐ。

研究チームが開発したLRTは、自動で冷・暖房モードに切り替える熱調節装置だ。周囲の温度・湿度・照度に応じて4つのモードに転換し、電力を使わずに冷暖房を調整できる。

屋外実験でLRTは夏には最大3.7度低く、冬には最大3.5度高く温度を維持した。

ソン・ヨンミン教授は「今回の研究は、自然の知能型熱調節戦略を工学的に再現し、季節や気候の変化に自動で適応する熱管理装置を示した点に意義がある」と説明した。

研究結果は4日、国際学術誌「アドバンスド・マテリアルズ(Advanced Materials)」に掲載された。

hjkoh@korea.kr