社会

2019.06.26

他の言語で読む
ハニカム構造の緩衝材=株式会社SETコリア

ハニカム構造の緩衝材=株式会社SETコリア



[オ・ヒョヌ、イ・ギョンミ]

会社員の金さんは、最近ネットでエコ口紅を購入した。数日後、家に届いた商品を見て金さんはびっくりした。箱の中には、穴のたくさんあいているハニカム構造の紙に包まれた口紅が入っていたからだ。気泡緩衝材より環境にやさしいと考えた金さんは、次回も同じブランドの商品を注文することにした。

ショッピングにも環境へのやさしさが必要な時代となっている。

これを受け韓国では、カフェの店内利用客の使い捨てコップの使用禁止や紙ストローの使用、大型スーパーマーケットでのビニール袋使用制限などゴミを減らすための対策が施行されている。このようなエコなショッピング生活に関する動きは配送業界でも始まっている。

6日、京畿(キョンギ)研究員が発表した報告書「廃プラスチック管理政策の限界と示唆」によると、一人暮らしやネットで買い物する人が増えるのに 伴い、2017年度の韓国人1人当りの宅配便の利用件数は約45件で、米国(約35件)や日本(30件)、中国(約29件)を上回り、世界1位となっている。

また、同報告書によると、韓国は廃プラスチック処理に関する統計システムが整っていないため正確なデータはないが、宅配便へのニーズが急増し、梱包に使われるビニール袋や容器のような使い捨てゴミが急に増えたことが分かった。

そのため、ダンボールはさておき、自然分解に100年以上がかかるビニールテープやビニール袋などプラスチック廃棄物を減らすために様々な製品が開発された。

 
韓国の中小企業が開発したビニールテープの要らないボックス=ウィングボックス

韓国の中小企業が開発したビニールテープの要らないボックス=ウィングボックス



韓国の中小企業が開発したビニールテープの要らないボックスもその一つである。環境に害を与えない接着剤で貼られたウィングのようなものがボックスの上下にあり、これを畳むだけで梱包完了。

気泡緩衝材の代わりに紙で作られた緩衝材も多く使われている。 ハニカム構造となっているエコ紙緩衝材は値段は高いが、従来のビニール気泡緩衝材より緩衝力が強いだけでなく、デザインの面においても優秀で、化粧品から衣料メーカーまで多岐にわたって使われている。

また、紙で作られた衣料用梱包袋や保冷剤のパッケージなども注目されている。

このような環境にやさしい梱包資材の導入効果は確実にあらわれている。韓国のあるテレビショッピング会社によると、去年から導入を段階的に実施したところ、ソウルワールドカップ競技場(9126㎡)約7個を埋めるほどのプラスチック量を減らした。

環境部環境資源循環政策課のチェ・スンヒ事務官は、「現在のことろ、宅配梱包資材は規制の対象ではない」とし、「しかし、プラスチック梱包資材の問題を解決する第一歩として先月9日、『流通梱包資材の減量に向けた自主的協約』を結んだ」と述べた。また、「今後、実際に使ってみて、その結果に従って制度化を推進する予定」と説明した。

hyunw54@korea.kr