1987年12月、大統領選挙で女性有権者に支持を訴える李姫鎬夫人=聨合ニュース
[キム・ヘリン、イ・ギョンミ]
韓国女性運動家の草分けとして活躍した故金大中(キム・デジュン)元大統領の妻、李姫鎬(イ・ヒホ)さんが死去した。96歳だった。
フィンランドを国賓訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は同日、フェイスブックに「女性のために献身してきた一人を亡くした」と投稿し、「安らかな永眠を願う」と哀悼の意を表した。
1922年にソウルで生まれた李さんは、韓国で大学を卒業し、米国で留学した。韓国に戻ってきた後、大韓女子青年団や女性問題研究員などを設立し、大韓キリスト教女子青年会(YWCA)で総務として務めるなど、女性運動家として活動した。
1962年には金元大統領と結婚し、政治的同志として人権と民主主義のために独裁政権に立ち向かって闘った。金元大統領の大統領時代には、ファーストレディーとして活発に取り組み、2000年の南北首脳会談時は北朝鮮の平壌(ピョンヤン)を訪問した。
また、2001年には政府組織法の改正により、女性部が史上初めて発足することにも影響した。
2009年からは「金大中平和センター」の理事長を務め、南北関係改善や平和統一を目指して対北事業を支援した。2011年に北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が死去した際には韓国弔問団として訪朝、2015年に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の招待で再び北朝鮮を訪問した。
李夫人は生前にあるインタビューで「自分の良心に照らして、一生、恥ずかしくない生き方をしてきたと思う。(私のことを)女性運動家・民主化運動家として覚えてほしい」と話した。
kimhyelin211@korea.kr