社会

2019.07.09

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▲ 8일 오후 6시쯤 사무실 밀집 지역인 광화문역은 퇴근하는 직장인들로 발 디딜 틈이 없다.

午後6時ごろ、退社する人々で混雑する光化門駅=8日、ソウル



[ソウル=キム・ウニョン]
[写真=キム・ウニョン]

昨年7月から韓国で労働時間の上限を残業時間を含め週52時間に短縮することを柱とした改正勤労標準法が実施されている。同制度の対象は勤労者300人以上の企業。「仕事と生活の調和」の実現に向けた文在寅(ムン・ジェイン)政権の取り組みだ。それから1年、大企業を中心に「定時退社する」という組織文化が広がり、会社員の日常が変わっている。

百貨店の文化センターでの社員向けの講座数は、昨年より20%増え、光化門(クァンファムン)駅周辺の健康管理センターの会員数は、30%増えた。

光化門駅周辺の大企業で働く尹智秀(ユン・ジス)さんは、「運動する回数が週1回から3回に増えた」とし、「家族との食事時間も増えた」と満足感を口にした。しかし、週3回ほどは昼ごはんを弁当やサンドイッチで軽く済ませる。昼休みに仕事をしないと定時退社ができないからだ。

専門職の韓智勳(ハン・ジフン)さんは、同制度が実施されてから「組織文化が前向きな方向へと変わりつつある」ということを最も大きな変化として挙げた。韓さんは「残業を強要されない雰囲気と会社の飲み会が減ったことがうれしい」とし、「仕事への集中力がアップした」と語った。

その反面、悪影響も少なくない。外資系企業に勤める林鉉靜(イム・ヒョンジョン)さんは、「残業が減るにつれ、時給も減っているのが困る」とし、「休日は通訳・翻訳のバイトをする」と不満を口にした。

▲ 8일 저녁 8시쯤 서울 종각역 인근에 위치한 호프집. 주 52시간 근무제 도입으로 새벽 1시까지 북적대던 가게가 요새는 저녁 9시면 한산해진다.

午後8時ごろ、鐘閣駅近くにあるチキン屋の風景。昨年までは朝1時まで賑やかだったが、最近は午後9時ごろになると客が少なくなる=8日、ソウル



会社周辺の飲食店密集エリアは、「客のいない夜」を迎えた。店主たちは、従業員を減らしたり、特選メニューを提供したりするなどの多様な営業戦略を立てている。

鐘閣(チョンガク)駅近くにあるチキン屋を運営する康權用(カン・クォンヨン)さんは、「昨年に比べて売り上げが30%がダウンした」とし、「ピークタイムの夕方以外にも運営する。昼時間帯に韓国料理食べ放題を行う」と付け加えた。

韓国政府は、国民の休憩を保障するために同制度を拡大する。7月1日から交通機関・放送・金融などの12分野1047社を対象に実施している。来年1月からは、従業員50人以上300人未満の企業を対象に拡大する方針。

労働時間短縮に対する意識調査によると、韓国国民の過半数以上が同制度を肯定的に評価している。だが、通常賃金の削減や会社周辺の商店街の共同化現象に対する制度的な措置を講じるべきだ。

eykim86@korea.kr