社会

2019.07.30

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バーコードを読み取ると日本製品であるかどうかを教えてくれるアプリケーション=ソ・エヨン撮影

バーコードを読み取ると日本製品であるかどうかを教えてくれるアプリケーション=ソ・エヨン撮影



[ソウル=イ・ギョンミ]

ソウルに住む大学生の沈敍阭(シム・ソユン)さんは、最近、何かを購入する前に必ず確認することががる。携帯電話でバーコードを読み取ると日本製品であるかどうかを教えてくれるアプリで確認してからその製品を販売するかを判断する。


日本が韓国に対する輸出規制を強化したことで始まった韓国における日本製品の不買運動が激しさを増している。不買運動の分野も拡大し、その方法も進化している。

最初は、日本製のビールや調味料など、日本産の食料品を買わないという動きから、今は金融・楽器・ゲーム・医薬品にいたるまで、全ての分野にわたる不買運動へと発展した。個人が自主的にSNSを通じて日本製品のリストを作り、また、そのリストを更新する。不買運動に参加するよう呼びかけるロゴを作ってシェアするなど、その広がりのスピードも速い。

日本製品のリストと、その製品に代わって使えるものを教えてくれるネット上のサイトが立ち上げられた。また、バーコードを読み取ると、日本製品であるかどうかを判断してくれるアプリまで開発された。アプリ開発者のパク・ジョンウさんは、「おおげさな歴史意識からではなく、不当な被害に対する怒りを表すためにアプリを作った」と話す。また、「日本製品リストは、一般の人々からの情報提供で作られる」とし、「我々のせいで被害を被る韓国企業があってはいけないため、とてもはばかりがある」と語る。

日本製品は販売しないと書かれた垂れ幕が掲げられているソウル市内のスーパーマーケット=28日、ソウル、イ・ギョンミ撮影

日本製品は販売しないと書かれた垂れ幕が掲げられているソウル市内のスーパーマーケット=28日、ソウル、イ・ギョンミ撮影



不買運動は他の形でも行われている。今までの不買運動は、消費者団体が中心となっていたが、今回は販売者まで乗り出している。損をしてでも日本製品は販売しないということだ。

また、日本製品の不買を促すことを超えて、日本旅行をキャンセルした人々に韓国旅行のサービス券や米、ピザなどを提供するなど、補償することで不買を支持するなど、様々な形の不買運動まで広がっている。

不買運動が引き続き広がっている中、日本製品を買う人や日本旅行をする人を一方的に非難する感情的な対応は止めようという見方もある。また、不買運動によって被害を受ける韓国業者もいるだけに、慎重に対応すべきだという声もある。

このように、韓国の不買運動は、デジタル世代にふさわしく、多様で新たな形で発展している。

km137426@korea.kr