社会

2021.09.15

新型コロナウイルスの感染から身を守る防護服を着ている医療従事者(左、中)、東京五輪女子卓球のシン・ユビン選手(右)をまねて卒業アルバム写真を撮影する義政府高校の生徒たち


[イ・ギョンミ]
[写真=義政府高校生徒会フェイスブック]

高校3年生にとって欠かせない卒業アルバムの写真撮影。韓国で高校3年生の卒業アルバム写真と言えば、制服や髪型を整えて撮影する証明写真タイプが一般的である。ところで、このような一般的な卒業アルバム写真から脱して、個性あふれるユニークな写真で毎年注目を浴びている学校がある。京畿道(キョンギド)にある議政府(ウィジョンブ)高校である。

2009年、一部の生徒が「高校生活の思い出を残そう」と、変装して面白い表情で撮った写真が、ネット上で注目を集めたことがきっかけだった。その後、毎年、生徒たちが斬新なアイデアを出してユニークな卒業アルバム写真を撮影することが恒例行事となった。複数のメディアからの取材やSNSシェアなどで広く知られ、いまや名物となっている。

独立運動家に変装して注目を集めた2020年の卒業アルバム写真


これまでたくさんのユニークな卒業アルバムを制作してきたが、最も注目されたのは去年、独立運動家を表現した写真。日本による植民地支配下、朝鮮の独立のために献身した金九(キム・グ)や安重根(アン・ジュングン)といった独立運動家の服装を生徒が自ら製作し、大型の太極旗(韓国の国旗)も当時使われたそのままに再現した。生徒たちは綿密な考証のために、博物館や津寛寺(独立運動で使われたと思われる太極旗が発見された場所)に問い合わせもした。このように頑張った生徒たちに国家報勲処がインタビューするなど、話題となった。

特に今年は、感染から身を守る分厚い防護服を着て新型コロナウイルスと闘う医療従事者に変装した生徒が多かった。また、東京オリンピックのメダリストや、テスラ社の創業者であるイーロン・マスク氏とドージコインの犬、アニメーション「鬼滅の刃」の登場人物を表現した生徒もいた。

義政府高校の生徒会長である鞠太翊(クク・テイク)君は、「卒業アルバム写真の撮影を楽しみに入学する生徒もいる」とし、「高校生活の最後の1年を、同級生と一緒にいい思い出を作り、楽しい時間を過ごすために変装やメイクなどに情熱を注ぐ」と話した。

今年撮影された義政府高校の卒業アルバム写真。(左上から時計回りに)東京五輪の開会式で話題となったピクトグラム、イーロン・マスク氏とドージコインの犬、韓国のフードデリバリー企業「ペダルの民族」のキャラクター、東京五輪の男子アーチェリーで金メダルを獲得したキム・ジェドク選手をまねる生徒たち


km137426@korea.kr