京畿道龍仁市に位置するテーマパーク「エバーランド」で公開された韓国虎の様子=聯合ニュース
[イ・ジヘ、キム・ウニョン]
[写真=国立民俗博物館]
今年の干支である「寅(とら)」。黒い虎を象徴する「壬寅年」だ。韓国人にとって「虎」は特別な存在だ。
韓国で開かれた「1988年ソウルオリンピック」と「2018年平昌(ピョンチャン)オリンピック」の公式マスコットとして「虎」が用いられた。サッカー韓国代表のユニフォームにも「虎」がデザインされている。古朝鮮の建国神話「檀君(ダンクン)神話」にも登場するほど、韓国人と「虎」の付き合いは長い。
国立民俗博物館によると、「虎」は韓国の民俗説話の主なテーマとして用いられたことや、「山の神様」としてまつられてきたことなど、信仰や民俗的な側面で韓国人と深い関係がある。
また、悪い気運を防いでくれる存在として知られ、災害除けのお守りに「虎」を描いたり、端午の節句にヨモギで「虎」の模様を作ったりする風習がある。
石で作った「虎」。20世紀ごろのものと推定=国立民俗博物館
英国出身の紀行作家、イザベラ・ルーシー・バード(1831~1904)氏は、1894年から1897年にかけて、朝鮮を訪問し、当時の朝鮮の風俗や社会などを記録した「朝鮮紀行」を執筆した。「朝鮮紀行」によると、韓半島には、数多くの虎が存在している。
韓国で「寅の年」に生まれた人は、前向きでチャレンジ精神が強いと言われる。相性の良い干支は「午(馬)」「戌(犬)」で、相性の悪い干支は「丑(牛)」「申(猿)」とされる。
(上段左から時計回りに)「2018年平昌オリンピック」の「ホドリ」、「2002年FIFAワールドカップ」のサッカーサインボール、「1988年ソウルオリンピック」の「スホラン」=国立民俗博物館
同館は「虎」をテーマにした展示を22日から開催する。来年3月1日まで。入場無料。
jihlee08@korea.kr