社会

2023.10.20

「第25回世界外国人スピーチ大会」で、サマンチエバ・アジジャ氏(キルギスタン)が韓国語でスピーチを行う様子=19日、ソウル東大門区

「第25回世界外国人韓国語スピーチ大会」で、サマンチエバ・アジジャ氏(キルギスタン)が韓国語でスピーチを行う様子=19日、ソウル東大門区


[ソウル=エスラ・モハンマド、ホン・アンジ]
[写真=慶熙大学国際教育院]

韓国に住む外国人たちが、韓国語の実力を披露するために集まった。

19日午後、ソウル東大門(トンデムン)区にある慶熙(キョンヒ)大学校のクラウン館で開かれた「第25回世界外国人韓国語スピーチ大会」の本選では、36カ国1023人の志願者の中から、原稿審査を通じて選ばれた64人のうち、ベトナム、インド、ロシア、エチオピアなど13カ国16人が参加した。

この日、行われた本選は「AIが表現できない韓国語」と「韓国生活のコツを教えます」をテーマに開かれた。

本選に参加したミャンマーから来たケイジンソ氏は、人工知能(AI)の翻訳機を自ら演じながら、韓国語を翻訳することの難しさを紹介し、聴衆の注目を集めた。韓国語は美しい言語だが、難しい文法と単語があって容易ではないと話した彼は「だからといって世宗(セジョン)大王がそんなに複雑に作ったわけではありません」と話し、聴衆を大爆笑させた。

ソルブリッジ国際経営大学校に在学中のデリヤビナ・ヤナ氏(ロシア)は、韓国の詩人であるキム・ソウォルの詩「チンダルレコッ(ツツジの花)」を言及し、AIには伝えられない韓国語の魅力を説明した。彼は「AIが変換する機械的な翻訳に頼らないほうが、韓国語の本当の美しさを感じることができる」として「韓国語にしかない独特な表現や、美しい感情をAIが表すことは難しいと思う」と話した。

韓国外国語大学の韓国語翻訳学科で博士課程に在学中であると自己紹介したクルロバ・アレシャ氏(ベラルーシ)は、韓国社会に慣れるのが難しいという周りの外国人の友人たちの話を紹介した。彼は「『自分を認めよう』と決心した瞬間から、韓国での生活がはるかに楽になってきた」として「外国人というアイデンティティを隠す必要はなく、むしろ楽しむのが正解だった」とアドバイスした。

「第25回世界外国人スピーチ大会」で、アン・ヨンス審査委員長(右)と大賞を受賞したタム・ソスン(中国)氏が記念撮影を行う様子=19日、ソウル東大門区

「第25回世界外国人スピーチ大会」で、アン・ヨンス審査委員長(右)と大賞を受賞したタム・ソスン(中国)氏が記念撮影を行う様子=19日午後、ソウル東大門区


この日の大賞は、AIには翻訳できない韓国語の二重的な表現と文化的要素を紹介したタム・ソスン氏(中国)に贈られた。

韓国生活8年目を迎える彼に、韓国語を学習する秘訣について尋ねると「韓国のニュースを見ながら、アナウンサーたちの発音を聞いて繰り返しマネした」として「この方法が一番役に立ったと思う」と答えた。

この日、審査委員として参加したダニエル・リンデマン氏(ドイツ)は、「それぞれが、自分に合った学習方法を見つけること、情熱を持ち続けることが重要だ」とし「私も、山登りの途中で単語帳を見たり、運転しながら韓国語で話す練習をしたりした」と話した。

「世界外国人韓国語スピーチ大会」は、世宗大王誕生600周年を記念して1998年に始まった。累積参加者数は70カ国1万5000人で、世界最大規模の韓国語スピーチ大会だ。参加者の募集及び詳細は、毎年大会の公式ホームページ(http://speechinkorean.iie.ac.kr )を通じて公開される。

ess8@korea.kr