社会

2024.12.04

エンターテインメント特化型コンビニの「CUミュージックライブラリー」。KーPOP歌手のアルバムやグッズが並べられている=11月29日、ソウル・麻浦区、ソ・エヨン

エンターテインメント特化型コンビニの「CUミュージックライブラリー」。KーPOP歌手のアルバムやグッズが並べられている=11月29日、ソウル・麻浦区、ソ・エヨン


[ソウル=ソ・エヨン]

#1。コンビニに設置された大型スクリーンでは、KーPOPアイドルのミュージックビデオが流れていた。このコンビニのテーマは、「KーPOP」。たくさんのアルバムやグッズがずらりと並べられている。ソウル・麻浦(マポ)区にあるエンターテインメント特化型コンビニ、「CUミュージックライブラリー」(CUエイケイ&弘大店)だ。

#2。鐘路(チョンロ)区にあるテクノロジー特化型コンビニ、GS25グラウンドブルー49店。キオスクに注文を入れると、ロボットが焼きたてのピザとラテアートされたコーヒーを用意してくれる。

進化しつつある韓国のコンビニ。エンターテインメント、テクノロジー、スポーツ、金融などをテーマにした新しい店舗が相次いでオープンしている。体験や遊びの空間として様変わりしているのだ。

コンビニが注目される理由は、競争力のある商品だ。コンビニで何が売られているのかを調べれば、最近の消費トレンドをすぐに把握できる。SNSの口コミをもとに、韓国のコンビニを訪れる外国人観光客も増えている。CUが海外決済利用件数の増減率を年度別に分析した結果、昨年は2022年より151.9%、今年上半期(1~6月)は前年同期比150%上昇した。

スマートテクノロジーを取り入れたGS25グラウンドブルー49店。写真は、調理するピザロボット(下)の様子=11月29日、ソウル・鍾路区、ソ・エヨン

スマートテクノロジーを取り入れたGS25グラウンドブルー49店。写真は、調理するピザロボット(下)の様子=11月29日、ソウル・鍾路区、ソ・エヨン


CUミュージックライブラリーとGS25グラウンドブルー49店は、様々な国から来た買い物お客で混み合っていた。

メキシコから来た観光客のカルメン・アラセリ・モレノは「KーPOP歌手のアルバムやグッズをコンビニで購入できるという点が斬新だ」とし、「ポップアップストア特化コンビニの『GS25ドアツー聖水(ソンス)』も訪問する予定」だと話した。

マレーシアから来たジャン・キチェンは「飲み物を買いに入ってきたのだが、ピザを作ってくれるロボットに気を取られてしまった」とし、「韓国のコンビニには、様々な種類の食べ物はもちろんのこと、エンターテインメントや両替キオスクなどのような便利なサービスまでよく整っている。旅行の際には、ほぼ毎回訪れている」と韓国のコンビニに対する満足度を示した。

「GS25蔚山ビッグクラウン店」(上)、CUのスナック特化型コンビニの「スナックライブラリー」=蔚山HDFC、BGFリテール

「GS25蔚山ビッグクラウン店」(上)、CUのスナック特化型コンビニの「スナックライブラリー」=蔚山HDFC、BGFリテール 


コンビニ業界を巡る競争が激しさを増している中、コンビニは進化を続けている。CUは昨年から「ラーメンライブラリー」や「スナックライブラリー」などの特化型コンビニを相次いでオープンし、大きな反響を呼んだ。GS25は、プロ野球球団のハンファイーグルスとLGツインズ、プロサッカー球団の蔚山(ウルサン)HDFCとコラボし、スポーツ特化型コンビニを運営している。セブンイレブンもファッション・ビューティー特化型コンビニをオープンした。オフライン売り場ならではの競争力を確保しながら、顧客の流入を拡大させようという狙いだ。

先月26日、産業通商資源部によると、10月には韓国の流通業界全体の売上の17.8%をコンビニが占め、デパート(17.2%)を上回った。コンビニは、7月から9月の間にもデパートのシェアを追い越していた。コンビニが今年、オフライン流通業の新しい強者として浮上するのではないかと期待されている。

コンビニは、もはや単純にモノを購入するための場ではなくなった。文化やテクノロジー、特別な経験まで楽しめる新しい空間として生まれ変わっている。韓国の特化型コンビニが、K-ライフスタイルを全世界に発信しているのだ。

xuaiy@korea.kr