社会

2025.09.22



[ソウル=テレシア・マーガレット]
[映像=パク・デジン]

11日午前10時、ソウル・永登浦(ヨンドゥンポ)区のソウル外国人住民センター小講堂。スピーカーから流れる『K-POPデーモン・ハンターズ』の楽曲「Golden」に合わせ、外国人と韓国人が肩を並べて踊っていた。国籍も言語も異なる人々が、リズムに身を委ねるうちに自然と一体感が生まれていった。

文化パートナーシップ教室 で、K-POPダンスの授業が行われた。

この授業は、単なる趣味活動にとどまらない。初めて出会う人々が、身振りやアイコンタクトを通じて心を通わせ、互いの文化を学び合う交流の場となっている。汗を流すうちに笑顔があふれ、ぎこちなかった関係も自然と打ち解けていく。

ソウル外国人住民センターのイ・フェヨン事業運営チーム長=イ・ジョンウ

ソウル外国人住民センターのイ・フェヨン事業運営チーム長=イ・ジョンウ


現在、ソウルには約44万人の外国人住民が暮らしている。市全体の人口のおよそ5%を占め、事実上、多文化社会といえる。

だが、「共に生きる」ことが「真の隣人」であることを意味するわけではない。

外国人住民が、地域社会の主体的な一員として共に生きていくには、つながりと交流の場が欠かせない。

ソウル外国人住民センターは、まさにその「つながり」の拠点だ。教育や文化活動、コミュニティ支援、相談窓口などを幅広く備えた総合サポート施設である。法律、労務、住居、在留ビザなど、生活に直結する課題も一緒に解決していく。日常の小さな不便から、慣れない環境で生じる不安まで見逃さない。専門のスタッフが寄り添い、安定した定着を支えている。

ソウル外国人住民センターのイ・フェヨン事業運営チーム長は、「外国人住民が地域社会に適応できるよう支援し、地域住民との社会統合を促進する役割を担っている」と述べた。また、「外国人住民と地域住民が共に交流し、学ぶ場を着実に築いている」と付け加えた。

「K-POPダンス授業」の修了者たち=2023、ソウル、ソウル外国人住民センター

「K-POPダンス授業」の修了者たち=2023、ソウル、ソウル外国人住民センター


K-POPダンスの授業は1回限りではなく、12週間にわたって行われる。受講生には、地域の祭りの舞台に立つ機会も与えられる。2023年には、冠岳(クァンナク)区の相互文化フェスティバルで、修了生たちが舞台に上がった。

イ・フェヨン事業運営チーム長の言葉の通り、センターは支援を必要とする外国人住民がいつでも気軽に訪れることができる場所であり、ソウルで安心して暮らすための心強い支えとなっている。

ソウル外国人住民センターは、外国人住民と韓国人が共に学び、交流し、お互いを身近な隣人として理解する場となっている。

margareth@korea.kr