2014年ソチ冬季五輪を最後に現役引退を宣言した「フィギュア・クイーン」キム・ヨナさん(24)が、ファンに別れを告げた。
6日にソウルのオリンピック公園体操競技場で開かれたアイスショーで、「フィギュア・クイーン」キム・ヨナさんが、オープニングでアニメ「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」に合わせて演技している(写真提供:連合ニュース)
5月4日~6日の3日間にわたってソウルのオリンピック公園体操競技場の特設アイスリンクで開かれたアイスショーで、彼女は現役選手としての「フィナーレ」を飾った。
キムさんはアイスショーのオープニング・プログラムで、他の出演者たちとともにアニメ「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」に合わせて演技を繰り広げ、会場の雰囲気を盛り上げた。1部の最後のプログラムで再び登場したキムさんは、2014年ソチ冬季五輪で演技したショートプログラム「悲しみのクラウン」を披露した。
自身最後の舞台となった6日のアイスショーで、キムさんが新しいエキシビジョン・プログラム「誰も寝てはならぬ」に合わせて演技している(写真提供:連合ニュース)
続く2部では、オペラ「トゥーランドット」の中から「誰も寝てはならぬ」に合わせて新しいエキシビジョン・プログラムを公開したほか、アイスショーの最後を締めくくるフランチェスコ・サルトーリの「Time to Say Goodbye」とカーテンコールでの「Glad You Came」でファンに別れを告げた。
彼女の“無欠点”演技に、観客は「ヨナ、ありがとう」と書かれた紙を振りながら、割れんばかりの歓声と拍手を送った。
6日に開かれたアイスショーで、キムさんが2014年ソチ冬季五輪で演技したショートプログラム「悲しみのクラウン」に合わせて演技している(写真提供:連合ニュース)
米国メディアもキムさんの最後の舞台の様子を報じた。米スポーツ専門メディア「NBCスポーツ」は、7日付けの記事で、「キム・ヨナが涙のフィナーレを飾った。2010年バンクーバー冬季五輪チャンピオンのキム・ヨナは、6日に開かれたアイスショーで最後の演技を披露した」と報じた。
米日刊紙「ウォールストリートジャーナル(WST)」も、「これまで数多くの国際大会を総なめし、2010年バンクーバー冬季五輪で金メダル、2014年ソチ冬季五輪で銀メダルを獲得したキム・ヨナが涙のフィナーレを飾った」と伝えた。
7日の米スポーツ専門メディア「NBCスポーツ」に掲載されたキムさんの最後のアイスショーに関する記事
キムさんはアイスショーの後に開かれた公式の記者会見で、「これが本当に本当に最後だ。アイスショーを開いた3日間はとても楽しかった。準備をしながら大きな幸せを感じていた。夢のようである一方で残念な気持ちもある」と語った。
そして、「これまで多くの方に応援してもらってとても幸せだった。これからも頑張りたい」と、引退の感想を淡々とした口調で話した。
「キム・ヨナの最後のスピン(Yuna Kim’s Final Spin)」と題して掲載された米日刊紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の7日付けの記事
しかし、同席した振付師のデヴィッド・ウィルソン氏が、「22年間の振付師人生の中で、振付師として彼女に関わることができたのは、私の人生において最高の経験だった」と話すと、キムさんはこらえきれずに涙をこぼした。
ウィルソン氏は、「ヨナが今回のアイスショーで完璧な演技をしてくれてとても満足している。私の人生の中で最も意義深い瞬間だった。彼女の最後の舞台を見つめる心境は、寂しくもあり嬉しくもある。ヨナに対する期待と悲しみの感情が交差している」と語った。
6日にソウルのオリンピック公園体操競技場の特設アイスリンクで開かれたアイスショーで、「ヨナ、ありがとう」と書かれた紙を掲げて声援を送る観客に、キムさんが別れを告げている(写真提供:連合ニュース)
キムさんは、「ウィルソンさんと組んで約8年になる。ウィルソンさんから受けた影響が一番大きいといえるほど、私にはなくてはならない存在」と感謝の気持ちを表した。そして、今後の計画については、「しばらく休みたい。休みらしい休みをとり、将来のことを慌てずにじっくり考えたい」と話した。
コリアネット ソン・ジエ記者
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