韓国プロ野球の韓国シリーズ第5戦で、ファンに挨拶するSKワイバーンズのトレイ・ヒルマン監督=10日、仁川、SKワイバーンズ
[イ・ギョンミ]
全てのスポーツ競技種目には、チームを率いる「監督」がいる。
監督は、強い権限を持ちながら重い責任を負わなければならない。一方、何もせず、名前だけの監督もいる。
野球は、監督の権限と責任が競技に大きく影響するスポーツの一つである。サッカーのように、世界的に人気のある種目ではないが、韓国・米国・日本を中心に、台湾・キューバ・ベネズエラなど、一部の国では熱狂的な人気を誇る。
そのうち、プロ野球が最も人気のある韓国・米国・日本。この3カ国の今シーズン優勝チームの監督には共通点がある。
■ 「信頼に基づいて」:韓国プロ野球KBOリーグ SKワイバーンズのトレイ・ヒルマン監督
韓国プロ野球(KBOリーグ)では、SKワイバーンズが2018韓国シリーズ優勝を果たした。アメリカ出身のトレイ・ヒルマン監督は、「上から目線」ではなく、選手とコミュニケーションを積極的に取り、選手の能力を信じた。信頼に基づいた自分ならではの野球哲学を通じて米国と日本でも指揮を執ったヒルマン監督は、KBOリーグで外国人監督としては初めて頂点に立つ監督になった。
15日には、チームの本拠地である仁川(インチョン)広域市の市民に喜びを与え、市の発展に寄与して功績が認められ、名誉市民となった。
10月29日、米ロサンゼルスのドジャーススタジアムでワールドシリーズ制覇を果たし、優勝トロフィーを掲げるレッドソックスのアレックス・コーラ監督(左)=ボストン・レッドソックスフェイスブック
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「お兄さんリーダーシップ」:米プロ野球MLB ボストン・Rソックスのアレックス・コーラ監督
今年監督デビューしたボストン・レッドソックスのアレックス・コーラ監督は、ワールドシリーズを制覇した。40代前半の若い監督は、選手の家まで自ら足を運び、対話を重ねていった。その結果、チームは一丸となった。チームが負けた時も、感謝の言葉で選手らを励ました。選手とのコミュニケーション能力が非常に高いコーラ監督は、「素人監督」に対する周りからの不安を払拭させ、就任1年目の今季にチームを世界一へと導いた。
日本シリーズ優勝を決めて胴上げされるソフトバンクの工藤公康監督=3日、広島、日本プロ野球機構フェイスブック
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「優秀な選手と選手の起用術の調和」:日本プロ野球 ソフトバンクホークスの工藤公康監督
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2015年にソフトバンクホークスの監督に就任した工藤公康監督は、2年連続日本一にかがやいた。工藤監督は、選手とのコミュニケーションを大事にし、選手の能力を引き出し、適材適所に配置することで、就任してすでに3回目の優勝を果たした。少しでも調子が悪い選手はすぐ外すなど、常に状況を冷静に把握・判断することで、短期決戦に強いと評価される。
この3人の監督に共通するのは、選手とコミュニケーションすることで最高の成績を上げたということ。昔の監督は、高圧的で一方的なリーダーシップが評価されたが、2000年代に入って監督像は変わっている。平等な立場でコミュニケーションを取る能力が今の新指導者に求められている。
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