スポーツ

2021.12.06

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▲ 한국계 교토 국제고등학교 야구부. 교토 국제고등학교 공식 홈페이지

京都国際高校野球部=同校の公式ホームページ


[キム・ウニョン]

高校球児の夢の舞台と呼ばれる「甲子園」。特に、夏の甲子園は青春時代を表し、国民的な祝祭である。毎年、球場(収容人数約4万7千人)が満席となり、20%近い視聴率を記録するほど、人気が高い。


第103回大会が8月9日、阪神甲子園球場で開幕した。全国3603校が参加した地方大会を勝ち抜いた49の代表校。その中で、スポットライトを浴びていたのは、京都国際高校野球部だった。


同校は1947年に在日韓国人向けの民族学校として設立された。野球部は1999年に創部。出身者としては、斗山ベアーズの申成鉉(シン・ソンヒョン)とLGツインズの荒木治丞がいる。同年の京都大会初戦は、0対34で大敗した。それから22年。春夏通じて初の甲子園切符をつかみ取り、初出場で4強進出を決めた。


2021年9月時点で全校生徒136名のうち、40名が野球部員であった。グラウンドは、両翼とも70メートル以下の狭いスペースで、内野の練習しかできない。そうした厳しい環境でも4強進出という結果を出せたのは、たくさんの愛情と励ましの言葉のおかげだった。

▲ 외교부가 교토 국제고등학교 야구부의 고시엔 4강 진출을 응원하면서 보낸 메시지(왼쪽, 교토 국제고등학교 공식 홈페이지), 문화체육관광부와 KBO가 지원한 야구용품(오른쪽, KBO)

外交部の応援メッセージ(左、同校の公式ホームページ)と文化体育観光部が支援した野球用品(KBO)


同校の朴慶洙(パク・キョンス)校長は、書面インタビューで「誰も予想していない結果だった」と語り、当時のことを振り返った。他の球場を借りて、外野の練習を行った。監督とコーチは、選手個人の能力向上を図り、チーム強化に取り組んだ。「同じミスを繰り返さないよう精神力をきたえ、冷静に危機を乗り越える能力を育てた」と語った。

朴校長は「韓国政府の支援や韓国の人々の応援が原動力になった」と謝意を表明した。文化体育観光部からは100万円相当の野球用品、外交部からは応援メッセージが送られた。SNSなどでも応援メッセージが寄せられた。


朴校長は「うれしいことばかりではない」と本音を打ち明けた。勝利後、球場に響き渡った韓国語の校歌が話題になったからだ。歌詞の一部「東海の海渡って/大和の地は/偉大な我らの先祖/古の夢の場所」がテレビ中継で日本全国に流れ、ネット右翼の攻撃を受けたのだ。


朴校長は「韓国系という民族性を忘れないよう、韓国語の校歌を使っている」と語った。「野球の実力向上も重要だが、日本国内での嫌がらせを改善することも我々の課題だ」と強調した。日本人選手についても「気にせず、校歌を歌う」と説明。また、同校を志望校にしている最も大きな理由は、Kポップや韓国語、韓国文化が好きだからだという。 


今後の目標については「韓日両国で活躍する選手を輩出したい」と語った。また、「朝鮮王朝が日本に送った外交使節『朝鮮通信使』の役割のように、京都国際高校の野球部が野球を通じて韓日の架け橋になってほしい」と抱負を述べた。


eykim86@korea.kr