スポーツ

2025.10.16

第6回長水トレイルレースが、先月25日から28日にかけて開催された=全羅北道・長水郡

第6回長水トレイルレースが、先月25日から28日にかけて開催された=全羅北道・長水郡


[長水=シャルル・オデゥアン]
[写真=長水群]

「長水(チャンス)は山が多く、走りやすい場所が多いので、トレイルランニングには本当に最高です」

先月26日、全羅北道・長水で開かれた第6回長水トレイルレースの100マイル(約170キロ)コースのスタートラインに立ったイ・グァンシク氏が語った。韓国で100マイルコースが設けられたのは今回が初めてだ。

長水郡は、全体の約77%が山岳地帯だ。東の新徳山(標高900メートル)から西の八公山(1151メートル)、徳裕山の南麓にある烽火山(919メートル)や長安山(1237メートル)まで、四方を山々に囲まれている。そのため、他の地域に比べて平均気温もおよそ5度低い。

長水郡は、こうした自然環境を生かして山岳スポーツ産業に投資しており、「韓国のシャモニー」とも呼ばれている。シャモニーは、フランスのモンブラン山の麓にある世界的な山岳スポーツ都市で、1924年の冬季五輪と1960年の冬季ユニバーシアードが開催された場所だ。

長水郡は、地方消滅への対応戦略の一環として、2023年に行政安全部の「ローカルブランディング活性化支援事業」に応募し、選定された。これを契機に、周辺の山岳路を整備してトレイルランニングの活性化を図るとともに、創業支援や観光振興にも力を入れてきた。特に、長水邑周辺を生活圏とする「トレイルビレッジ」を造成し、青年団体主導の「トレイルレース」を毎年春と秋に開催される定期大会へと発展させた。

チェ・フンシク長水郡守は「トレイルレースを足がかりに、長水を山岳レジャーのメッカとして発展させていきたい」と述べ、「任実(イムシル)=チーズ、襄陽(ヤンヤン)=サーフィンのように、『長水(チャンス)=トレイル』というブランドを確立していく」と語った。

実際、長水郡は過去3年間、山岳観光に重点的に投資した結果、年間観光客数が2021年の24万人から昨年は84万人へと、3倍以上に増加した。トレイルレースの参加者も、2022年の150人から今年は2000人へと急増した。

長水郡のカン・ミンチェ観光産業課長は「今後、月光鉄道(光州〜大邱線)が延伸され、首都圏や大都市へのアクセスが改善されれば、長水を訪れるトレイルランナーはさらに増えるだろう」と期待を示した。

今年初めて導入された100マイルのコース

今年初めて導入された100マイルのコース


caudouin@korea.kr