韓国文化院

                     韓国をこよなく愛した画家 加藤松林人展

 

             

 

この度、韓国文化院では韓国文化院四谷庁舎開院1周年を記念し、徳島県の阿南市との共催による「韓国をこよなく愛した加藤松林人展」を開催する運びとなりました。
 「故加藤松林人」先生は1918年に韓国に渡り、絵を習いながら韓国八道のほとんどを写生旅行し、韓国の美しい風景や庶民の生活の姿などを数多く描いて広く紹介し、当時は朝鮮美術界の中心的な存在として活動されました。戦後は京都に帰還し、生涯を在日社会との交流に捧げながら一生を過ごしました。1958年にまとめた随筆画集『朝鮮の美しさ』が縁となり、韓日国交回復以前の1963年、戦後日本人としては初めて韓国政府によって招待されました。


 今回の展示会は、阿南市が所蔵している加藤先生の作品をお借りし、当時日本の画家が見て感じた韓国の美しい風景や生活の姿はもちろん、加藤先生の韓国に対する愛を皆様と一緒に感じられる場を設けることになりました。

          


是非とも多くのご関心をお寄せいただき、皆様お誘い合わせの上、会場までお越し下さい。    

    ○日時:2010.7.20(火)~7.24(土) 10:00~17:00(最終日は15:00まで)
   ※オープニング・レセプション:2010.7.20(火) 18:00~
    
○場所:
       韓国文化院 ギャラリーMI(1F)    ※入場無料
       東京都新宿区四谷4-4-10 Tel : 03-3357-5970
      ( 地下鉄丸ノ内線「四谷三丁目駅」一番出口から徒歩3分)


 

○共催:駐日韓国大使館 韓国文化院、阿南市

 【加藤松林人の年譜】
   
本名:倹吉 
    画号:松林人、松林、小林人、小琳人

   1898年(明31) 9月16日徳島県那桑野村中分(現阿南市原町中分)に父・安三、母・ミツヲの長男として生まれる。県立富岡中学を経て早稲田大学文学部予科へ。
 1918年(大正7年) 20歳、父の事業関係で京城(現ソウル)に移る。東洋画の修業は京城で画塾を開いていた清水東雲(四条円山派の森寛斎門下)の手ほどきを受ける。朝鮮美術展覧会(朝鮮展、鮮展)の審査に訪れた結城素明、平福百穂、川崎小虎、橋本関雪らの知遇を得て精進し、風景、静物などに独自の境 地を拓いた。
 1922年(大正11) 第1回朝鮮展(総督府主催の年例展)に風景画の2点が入選。第2回展入賞の「砂丘」が宮内省お買い上げとなる。第4回展は「室内の春」が特選となるなど、東洋画部門で入選を続けた。
   1935年(昭和10) 第14回朝鮮展では推薦(永久無鑑査)となる。
    第16回から第19回まで審査員参与をつとめる。
  李王家夫妻に絵の進講・指導をするなど、朝鮮美術界の中心的存在となる。
    1964年6月7日~1週間、済州島訪問。風景画24点、紀行文および画帳を残す。
  1983年(昭和58) 2月14日、大津市で御逝去。享年84歳。

     著書
:『朝鮮の美しさ』(1958年) 加藤松林人作品頒布会
               『韓国の美しさ』(1973年) WUM学園学術部
             『朝鮮民謡撰』『朝鮮童謡撰』にカットを残した