経済

2014.05.08

ペルーやメキシコ、チリといった中南米諸国が韓国に高い関心を示している。これらの国で脚光を浴びているのは、Kポップや韓国ドラマといった韓国の大衆文化だけではない。

中南米の消費者は韓国の家電製品に熱い視線を注いでいる。注目されているのは、韓国製家電製品の実用性と現地の実情に合わせた多様な機能だ。中南米の家庭で韓国製家電製品を見かけるのももはや珍しいことではない。

中南米で人気が高い韓国製家電製品は、東部大宇電子(旧大宇エレクトロニクス)の洗濯機や電子レンジ、冷蔵庫などだ。同社の冷蔵庫「マンコラ(Mancora)」や洗濯機「マチュ・ピチュ(Machu Picchu)」などは、ペルーで昨年シェア1位となった。「マンコラ」はペルー北部のきれいな海域、「マチュ・ピチュ」はペルーを代表するインカ帝国の遺跡地だ。

최근 페루 리마 인근 휴양지 바랑코에서 열린 대우전자 신제품 발표회

ペルー・リマ近隣の休養地「バランコ」で開かれた東部大宇電子の新製品発表会の様子


페루의 대표적인 잉카 유적지 마추픽추를 상징하는 디자인을 적용한 마추픽추 드럼세탁기

ペルーの代表的なインカ帝国の遺跡地「マチュ・ピチュ」を象徴するデザインを取り入れたドラム洗濯機「マチュ・ピチュ」


こうした家電製品の人気の背景にあるのは、消費者の特性を考慮した現地化戦略だ。両開きタイプの冷蔵庫「マンコラ」は、水質が良くないペルーの現地事情を考慮して製作されている。この製品は、水を貯めておくための外部ホースを設置する必要がない。冷蔵室の内部に浄水器が内臓されており、冷凍室にきれいな水が送られ、ユーザーはいつでも必要なときにきれいな冷たい水が飲める。こうして実用性を高めた結果、昨年のぺルーでのシェアが45%を占めた。チリとメキシコでもそれぞれ16.2%(2位)、20.4%(3位)だった。

ドラム洗濯機「マチュ・ピチュ」は、伝統と歴史に強い誇りを持つペルー人を考慮し、「マチュ・ピチュ」を象徴する模様を洗濯機のデザインに取り入れることで、消費者から熱い反響を得ている。この製品は、昨年のペルーでのシェアが47%で1位だった。メキシコとチリでもそれぞれ10.9%(3位)と7.7%(5位)だった。東部大宇電子は、2011年にペルーの伝統的な模様「ナスカ(Naska)」をデザインに取り入れた洗濯機「ナスカ」を発売して年間売上が40%以上増加した。

韓国製の電子レンジも人気だ。東部大宇電子が2009年10月に発売した「シェフ・メキシカーノ」は、発売初年度だけで8万台を売り上げ、24%のシェアを占めた。メキシコの電子レンジ市場で4台に1台が東部大宇電子の製品ということになる。それから2014年1月までの4年半の累積販売量は100万台を超えた。この製品には、トルティーヤやメキシカン・ステーキといった地元の料理の自動調理機能が備えられている。2011年にはペルーの消費者をターゲットにした電子レンジ「シェフ・ペルアーノ」を発売し、年平均売上で30%を超える成長を続けている。 ベネズエラの2013年電子レンジ市場で東部大宇電子のシェアは22%(1位)で、メキシコでは30.3%(2位)だった。

셰프 멕시카노 전자레인지



電子レンジ「シェフ・メキシカーノ」


東部大宇電子は、こうした地元料理の自動調理機能を備えた20ℓ~34ℓの電子レンジを製造し、中南米やロシア、ウクライナ、イラン、アラブ首長国連邦、パキスタンなど11の国に輸出している。この電子レンジでは、イラン風プリン「ショレザード」や、羊肉とトマトを使ったイラン風スープ「クイメ」、ロシアのそばの実のご飯などを手軽に調理できる。こうした継続的な現地化戦略は、現地の消費者から好評を得ている。

コリアネットユン・ソジョン記者
arete@korea.kr