韓国取引所で開催された「IPOおよび上場廃止制度改善共同セミナー」で祝辞を述べるキム・ビョンファン金融委員長=21日、ソウル・汝矣島、金融委員会
[キル・ギュヨン]
韓国の金融当局が、コスピへの上場廃止を審査する期間を半分に減らし、「ゾンビ企業」の退出に乗り出すことを決めた。下半期からは、2回連続で監査意見が未達の場合、直ちに上場廃止になる。
金融委員会と金融監督院は、21日、汝矣(ヨイ)島の韓国取引所で韓国取引所、金融投資協会、資本市場研究院などと共に「企業公開(IPO)および上場廃止制度の改善に向けた共同セミナー」を開催し、IPOと上場廃止制度の改善方案について発表した。
改善案は、ゾンビ企業の早期退出にフォーカスがおかれた。ゾンビ企業とは、営業成果と自生力が悪いにもかかわらず、銀行や政府の支援を受けている企業であり、コリアディスカウントの主な原因とされている。コリアディスカウントとは、韓国株が相対的に低く評価されているという意味だ。
コスピ上場を維持するために必要な時価総額の要件は、50億ウォンから最大500億ウォンに、売上高は50億ウォンから最大300億ウォンに徐々に上方修正する。コスダックは、時価総額基準を40億ウォンから300億ウォンに、売上高は30億ウォンから1000億ウォンに強化する。
監査意見の未達に関する措置も厳しくなる。2回連続で監査意見が未達の場合、直ちに上場廃止になる。上場廃止の審査手続きは、コスピの場合、現行の最大4年から2年に縮小する。コスダックの場合、審議段階を3審制から2審制に簡素化する方針だ。
キム・ビョンファン金融委員長は「投資家が保護される効率的な市場作りに向けて、株式市場を持続的に改編していく」と述べた。
gilkyuyoung@korea.kr