文化

2015.06.09

ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」に登場する宮中料理約70種のレシピが収録された料理本『「宮廷女官チャングムの誓い」の宮中料理膳立て(Jewels of the Palace)』の英語版が発刊された。

この冊子には、宮中料理機能保有者で宮中飲食研究院長のハン・ボクリョさんが紹介する簡単レシピ、ドラマのエピソード、宮中の食文化に関する詳しい説明が掲載されている。

'대장금' 속 음식들의 조리법을 소개한 '대장금의 궁중상차림'의 표지(왼쪽)와 드라마에 대한 설명(오른쪽).

「宮廷女官チャングムの誓い」に登場する料理のレシピを紹介した『「宮廷女官チャングムの誓い」の宮中料理膳立て』の表紙(左)とドラマの説明(右)


この冊子は4部構成で、1部「宮中料理、誰がつくるのか」には、ドラマでチャングムが担当していた水刺間(王の飲食物を調理していたところ)の女官や医女(李氏朝鮮における両班や王族などに属する高貴な女性を診察するための婢身分の医師)、宮中の食べ物を総括していた司饔院、宮廷の甕置き台の塹壕を管理する「塹壕ママ 」などに関する内容が掲載されている。また、駝酪粥(牛乳を入れて炊いたお粥)や熟柿タケノコ炒(茹でたタケノコに牛肉を加えて炒めたもの)、メクチョク(味付けした肉を串に刺して焼いたもの)、サンチュ・サムチャリム(サンチュにご飯とタレを載せて食べる)などのレシピが収録されている。

2部「宮中料理、どう並べるか」には、食文化をめぐる朝鮮時代の歴史・哲学と、祝賀の宴に出されたヨルグジャタン(悅口子湯:神仙炉に魚、肉、野菜を入れて煮込んだもの)やサムセク・タンジャ(三色団子:もち米粉に餡を入れ、いろいろな粉をまぶしたもの)、ファヤンジョク(華陽炙:味付けした五色の食材を焼いて串に刺したもの)などのレシピが紹介されている。

3部「宮中料理、どんな意味が込められているのか」には、食事で体を治療する食治や元気のバランスをとる五色五味に関する内容、ドラマで糖尿にかかった中国の使者を接待したもやし料理や甘いお菓子「茶食」「薬菓」などのレシピが掲載されている。

最後の4部「宮中料理、いかに伝えられたか」には、朝鮮時代の宮中の男性調理師らが飲食店を構えるまでの過程と、クジョルパン(九節板:薄くした小麦粉の皮を焼き、9種の食材を入れて巻いたもの)や「良い食べ物」という意味のサムセクソン(三色善:豆腐、きゅうり、魚の3つのメイン食材に五色の薬味で装飾したもの)、高宗の好物だった冷麺などのレシピが紹介されている。


‘대장금의 궁중상차림'에 소개된 타락죽(왼쪽)과 조리법(오른쪽)

『「宮廷女官チャングムの誓い」の宮中料理膳立て』で紹介されている駝酪粥(左)とそのレシピ(右)



『「宮廷女官チャングムの誓い」の宮中料理膳立て』は、韓食財団のホームページ (www.koreanfood.net)と韓食アーカイブ (http://archive.hansik.org)でもダウンロードできる。

PDFファイルのダウンロードはこちら : Jewels of the Palace

コリアネット イム・ジェオン記者
写真提供:農林畜産食品省
jun2@korea.kr