文化

2016.02.24

ミュンヘンのバイエルン国立博物館(The Bavarian National Museum)は20日から、韓国工芸の伝統と現在を語る「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン(Korean Craft & Design in Munich 2016)」展を開催している。この展示はドイツのミュンヘン・クリエイティヴ・ビジネス・ウィーク(Munich Creative Business Week, MCBW)を主宰するバイエルンデザインが、韓国を2017 MCBWの主要パートナーとして招待して実現したもの。

20日、ミュンヘンのバイエルン国立博物館で開幕した「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展覧会で、展示された伝統食器についての説明を受ける観覧客

20日、ミュンヘンのバイエルン国立博物館で開幕した「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展覧会で、展示された伝統食器についての説明を受ける観覧客



3月28日まで続くこの工芸展は、「個性(individuality)」「単純(simplicity)」をテーマに「盛る(containing)」「着る(wearing)」「座る(seating)」「読む(reading)」の4部門で構成される。50人以上の伝統・現代工芸家が参加し陶磁、アクセサリー、漆作品、家具などの計506点の作品を展示する。

展示作品のうちチェ・ビョンフン作家の「アフター・イメージ(Afterimage) 011-371」は、自然の景色が漆器の光る表面に反射し、穏やかな小さい池を連想させる。韓国の伝統塗料である漆を何度も塗布・研磨して艶を出した作品だ。

「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展示作品を観賞する観覧客

「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展示作品を観賞する観覧客

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ミュンヘン バイエルン国立博物館で開催中の「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展では、韓国工芸家50人あまりの作品を紹介する

ミュンヘン バイエルン国立博物館で開催中の「2016ミュンヘン韓国工芸デザイン」展では、韓国工芸家50人あまりの作品を紹介する



チョ・ギサン作家の「尊貴なる食卓」には、保温・保冷効果に優れ細菌が増殖しにくい強みを持つ伝統真鍮食器が並べられる。家具材としてはあまり利用されないレジンを使って、かすんで見える水墨画淡彩のような簡潔な形をしながらも単純な美を強調したパク・ウォンミン作家の「かすかなスツール」という椅子の作品も含まれた。

他にも多彩な色を持つ皮の切れ端を繋いで作ったブローチ、朝鮮時代木造家具の伝統的な雰囲気を再現したベンチタイプの家具、北韓の平壌で伝統手法を使って製作された木製たんす「平壌バンダジ」にニッケルの精妙な柄を入れた「小菊柄平壌バンダジ」などを展示、工芸作品から伝統を見つけ出す楽しさがある。

コリアネット ソン・ジエ記者
写真:韓国工芸デザイン文化振興院
jiae5853@korea.kr

チェ・ビョンフン作家の漆作品「アフター・イメージ011-372」

チェ・ビョンフン作家の漆作品「アフター・イメージ011-372」

チョ・ギサン作家が木材と真鍮で作った伝統食器一式

チョ・ギサン作家が木材と真鍮で作った伝統食器一式

パク・ウォンミン作家がレジンで製作した椅子「かすかなスツール」

パク・ウォンミン作家がレジンで製作した椅子「かすかなスツール」

朝鮮時代木造家具の美しさを再現したパク・ジョンソン作家の作品「トランス(Trans)-14-006」

朝鮮時代木造家具の美しさを再現したパク・ジョンソン作家の作品「トランス(Trans)-14-006」

シン・ヘリム作家が色とりどりの皮の切れ端を繋いで製作しオブジェ

シン・ヘリム作家が色とりどりの皮の切れ端を繋いで製作しオブジェ