
ソウル火力発電所が基礎芸術や自主芸術を支援する「唐仁里文化創作発電所」へと生まれ変わる。写真は昨年5月に行われたデモンストレーションで参加者らが各自の創作活動を発表している様子
凄まじい熱で電気を生産していた空間、これからはそれよりも熱い熱気で文化を花咲かす。
過去87年間、首都圏における電力供給の一角をなしていた「ソウル火力発電所」が2017年をもってお役御免となり、市民のための公園と文化創作空間として新しく生まれ変わる。
発電所として使っていた建屋は「唐仁里(タンインリ)文化創作発電所」という新しい名前のとおり文化という名のエネルギーを生産することになる。文化創作ハブセンター、複合文化芸術空間、近代産業遺産アーカイヴなどからなる「唐仁里文化創作発電所」では、芸術家と市民がひとつになり、クリエイティブな実験や新しい芸術的試みを通じて文化という料理に今まではなかった調味料を加える。

ソウル火力発電所は、電力と併せて文化を生産する空間に生まれ変わる。写真は昨年5月に行われたイベント「唐仁里文化創作発電所リビングラボ―5日間の□□実験室」の様子
昨年の5月には、デモンストレーションとして「唐仁里文化創作発電所リビングラボ―5日間の□□実験室」が行われた。計43チーム113人の参加者らは、様々な実験的体験を通じて火力発電所という産業の空間が創作のエネルギーが生産される場へと生まれ変わるのを実感した。発電所は今後、単に場所の提供だけにとどまらず、基礎芸術や自主芸術を支援し、新しい芸術家を発掘する役割も担う。

2017年完工予定の「唐仁里文化創作発電所」は文化空間・公園・発電所が調和をなす。写真は完成予想図
従来の発電所の空間を活用する「唐仁里文化創作発電所」と併せて地上には公園が造成され、地下に新しい複合発電所が建設される。石炭と液化天然ガス(LNG)による複合発電所は、電気生産以外にも子供向けの電気エネルギー体験学習館としても活用される。
コリアネット チャン・ヨジョン記者
写真:韓国中部発電
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