
「第7回大韓民国オペラフェスティバル」では18世紀のバロックオペラから21世紀の創作オペラにいたるまで様々な舞台が上演される。写真は、オペラ『カルメン』のワンシーン
様々なオペラが一堂に会する「第7回大韓民国オペラフェスティバル」が開催されている。
6日にソウル芸術の殿堂で開幕したオペラフェスティバルは6月4日まで続く。今回はヘンデルの『リナルド』、ヴェルディの『リゴレット』、ビゼーの『カルメン』、米国現代オペラ作曲家のシーモア・バラブの『マッシュルームピザ(La Pizza Con Funghi)』、韓国人作曲家ソン・セインの『50歳の男』など18世紀のバロックオペラから21世紀の創作オペラにいたるまでの5本が上演される。

ヴェルディのオペラ『リゴレット』は16世紀のイタリアに住むマントヴァ公爵、公爵に仕える道化のリゴレットとその娘ジルダの間で繰り広げられる悲劇の恋物語。「大韓民国オペラフェスティバル」で観覧できる
開幕作であるヘンデルの『リナルド』で始まった今回のフェスティバルでは、ヴェルディの3大傑作の1つとされる『リゴレット』が19日から21日までオペラファンの目と耳を楽しませてくれる。
『リゴレット』は、ヴィクトル・ユーゴーが16世紀のフランス王家を背景に権力者の非道と横暴を告発した喜劇に感銘を受けたヴェルディが作曲した作品。ドイツのオペラ芸術監督リューディガー・ボーン(Rüdiger Bohn)率いる「カン・ファジャ・ベセトオペラ団」が『女は気まぐれ(女心の歌)』『慕わしき御名』などのアリアを披露する。
フランスのオペラを代表するビゼーの『カルメン』は27日から29日までソウル芸術の殿堂のオペラ劇場で上演される。19世紀のスペイン・セビリアを背景に情熱的なジプシーの女カルメンの悲劇的な恋物語『カルメン』は、イタリアのベルガモ・ドニゼッティ劇場の芸術監督フランチェスコ・ベロット(Francesco Bellotto)と指揮者マルコ・バルデーリ(Marco Balderi)率いる「グロリアオペラ団」により新しい舞台へと生まれ変わる。
グロリアオペラ団のヤン・スファ団長は「カルメンは大衆性と芸術性を兼備する作品。真の自由の意味と価値とは何か考えさせられる。10人の踊り手によるフラメンゴなどの見所を加えた」と語る。

オペラ『50歳の男』は13日から15日まで芸術の殿堂の自由小劇場で上演される。ドイツの大文豪ゲーテの同名の短編小説をモチーフにした作品で、韓国人作曲家ソン・セインによる創作オペラ
ジャインオペラアンサンブルの『50歳の男』は13日から15日まで上演される。ドイツの大文豪ゲーテの同名の短編小説をモチーフにした作品で、韓国人作曲家ソン・セインによる創作オペラだ。リタイア後人生の境界線に立った50歳の男と彼に憧れる若い女の間で繰り広げられる愛と貪欲、嫉妬と混沌が描かれる。
フェスティバルのラストは、国立オペラ団がワグナーの『タンホイザー』序曲にはじまり、ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』、プッチーニの『トスカ』、オッフェンバックの『地獄のオルフェウス』、グノーの『ファウスト』などロマン派時代以降の代表的なオペラ・レパートリーを繋ぎ合わせた舞台で飾られる。
「大韓民国オペラフェスティバル」の詳細は下記のURLから確認可能。
http://www.koreaoperafestival.com/2016/index.php
コリアネット イ・ハナ記者
写真:芸術の殿堂
翻訳:イ・ジンヒョン
hlee10@korea.kr

ソウル芸術の殿堂で開催中の「第7回大韓民国オペラフェスティバル」は6月4日まで