
韓・仏国交樹立130周年を迎える2016年の夏、フランス音楽を楽しめる公演が韓国のあちこちで開かれる。写真はシャンゼリゼ管弦楽団の公演の様子
韓・仏国交樹立130周年を迎える2016年、韓国のあちこちがフランス芸術で豊かになる。とくに映画や音楽分野で多様な作品とアーティストが韓国を訪れている。今年の夏、韓国人の感性に響く公演を紹介する。
まず「水を得た映画、調子が出た音楽」というテーマで8月11日~16日に開催されるアジア唯一の音楽映画祭、堤川国際音楽映画祭でフランスに出会える。
無声映画に合わせ現場でライブを披露、初期の映画音楽が体験できる「シネマコンサート」プログラムではフランスの伝説的な喜劇王であるマックス・ランデー(Max Linder)の作品を流しながらフランスアーティストらの演奏を聞けるプロジェクションコンサートを行う。
1883年に生まれ1925年の死去まで200本以上の短編・長編映画に出演し、チャーリー・チャップリンの演技にも多大な影響を与えたマックス・ランデーのプロジェクションコンサートは、2012年にパリのルーヴル博物館で開催された企画展示「En compagnie de Max Linder」で上演された作品と出演アーティストを招待して行われるもの。ピアノ独奏とともに流れる『Les debut de Max au cinema』をはじめ、ピアノ・ベース・ドラムの3重奏で繰り広げられる『Max virtuose』は清風湖(チョンプンホ)沿いの屋外ステージをフランスの感性に染める。

8月25日から9月5日まではソウル・釜山・安養・麗水で「韓・仏クラシックフェスティバル」が開催される
韓・仏クラシックフェスティバル
韓国の「フェスティバル・オウォン」とフランス有数のフェスティバルが「韓・仏クラシックフェスティバル(Coree-France Classic Festival)」を共催する。チェリストのヤン・ソンウォンの指揮によりフランスと韓国の多様な地域で行われるこのフェスティバルは、ソウルの世宗文化会館のチェンバーホール、芸術の殿堂のコンサートホール、安養(アンヤン)のピョンチョンアートホール、釜山(プサン)海雲台の映画の殿堂、麗水(ヨス)のGSカルテックス・イェウルマルなど、各地で本場の演奏を楽しめる。
同公演にはモディリアーニ弦楽四重奏団(Quatuor Modigliani)とピアニストのエマニュエル・シュトロッセ(Emmanuel Strosser)、ヴァイオリニストのオリヴィエ・シャルリエ(Olivier Charlier)、メゾ・ソプラノのマリー=ポール・ミロン(Marie Paule Milone)、ピアニストのドニ・パスカル(Denis Pascal)、チェリストのマルク・コッペイ(Marc Coppey)、ヴィオリストのキム・サンジン、クラリネッティストのチェ・ジェイル、ピアニストのイ・ヒョジュといった韓国とフランスのアーティストが共演する。

オルガン奏者のジャン・ギユーがロッテコンサートホール開館フェスティバルのため9月20日に来韓する
ジャン・ギジューのパイプオルガン演奏会
驚異のテクニック、独特な音色の組み合わせとリズムの解釈などで尊敬されてきたジャン・ギジュー(Jean Guillou)は素晴らしいオルガン奏者で作曲家・編曲家でもある。マルセル・デュプレ(Marcel Dupre)、オリヴィエ・メシアン(Oliver Messiaen)と続くフランスのオルガン音楽を受け継いだ彼は、ロッテコンサートホールの開館フェスティバルのため9月20日に来韓する。
とくに自ら編曲・演奏したムソルグスキーの『展覧会の絵』は代表的な名演奏と記録され、オルガンで表現されたその音色はオーケストラのそれを超えるといわれる。
クラシックや映画音楽の他にも展示会、映画祭、グルメイベントなどの幅広いフランスの感性は韓・仏相互交流の年ホームページ(http://www.anneefrancecoree.kr/program/program)で確認できる。
コリアネット カン・ダギョン記者
写真:韓・仏相互交流の年組織委員会
翻訳:イム・ユジン
kangdada@korea.kr