英訳版『母をたずねて三万里』と『うさぎと猿』は海外漫画博物館、在外韓国文化院、韓国学研究所、韓国観光公社などで自由に閲覧できる
文化財に登録された漫画『母をたずねて三万里』の原画と『うさぎと猿』が英訳版で製作され海外博物館、韓国文化院、韓国学研究所など計103カ所に常置された。
この2作品は近代文化遺産としての保存価値を認められ2013年2月漫画としては韓国で初めて登録文化財に指定された。
韓国初のベストセラー漫画であり登録文化財第539号の『母をたずねて三万里』は1958年の作品で、朝鮮時代の少年クムジュンが奴婢として売りとばされた母を探そうと旅をする過程を描いている。この作品は韓国戦争前後の社会像を朝鮮時代に例えて表現した。
登録文化財第537号『うさぎと猿』は1946年に刊行された漫画で現存する最古の漫画単行本。動物を主人公にしているが、韓国独立前後の政治状況に関する比喩や象徴を用いて当時の日本による不当な侵略行為や植民地支配を告発する内容となっている。独立後の韓国の生活文化史を理解できる資料として意義深い作品だ。
英訳された2作の影印本はフランス漫画博物館やベルギー漫画博物館など海外の漫画博物館12カ所、在外韓国文化院41カ所、韓国学研究所20カ所、在外韓国観光公社30カ所などに送られた。影印本は配布先に常置されており誰でも自由に閲覧できる。
韓国漫画映像振興院のオ・ジェロク院長は「今回の影印本の製作・配布により一般の人々に漫画文化財がより届きやすくなった」と述べた。
コリアネット キム・ヨンシン記者
写真:韓国漫画映像振興院
翻訳:イ・スミン
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