[ソウル=ゾン・ハン、イ・ギョンミ]
[写真=ゾン・ハン]
[映像=キム・シュンジュ]
ソウルにある国立中央博物館2階の常設展示室では12日から「思惟空間」という特別展が開かれる。同展示では、韓国の仏教美術を代表する最高の芸術品である半跏思惟像2点が展示される。開幕を一日前に控えた11日、メディアを対象に説明会が開かれた。
国立中央博物館のミン・ビョンチャン館長はこの展示室を「心が穏やかになる空間」と表現した。
展示室の大きさは439平方メートル。入り口は薄暗くて長く、床と壁は少し斜めに傾いている。そして天井は、かすかに光っていた。
博物館側は、今回の特別展の開催により、半跏思惟像が韓国文化の代表として位置づけられるきっかけになると期待している。
半跏思惟像は、三国時代における文化芸術の水準が高かったことをうかがわせる作品で、金銅で作られている。左ひざの上に右の足を乗せて足を組み(半跏)、右手の指先は軽く右頬にふれて思索しているように見える。高さ81・5cmのものは6世紀後半に、90.8cmのものは7世紀前半に制作されたとみられる。
ミン館長は「現代社会が速いスピードで変化しているが、「思惟空間」は変わらずゆっくりできる空間、(時間が)止まったような空間」とし、「(来館者に)ここを訪れることでストレスから開放され、心の静けさを取り戻してほしい」と説明した。
特別展示「思惟空間」について説明する国立中央博物館のミン・ビョンチャン館長=11日、ソウル
半跏思惟像2点が独立した空間で展示されたのは珍しいこと。1986年、2004年、2015年に開かれた特別展で両作品をみることができた。
今回の展示室をデザインした建築家チェ・ウク氏は「半跏思惟像のエネルギーと空間が一つになった」と述べた。
展示室の壁面にあるQRコードを読み取ると半跏思惟像や展示空間に関する解説が提見ることができる。QRコードは博物館のホームページでも確認できる。また、英語・日本語・中国語のパンフレットも配置されている。
入場無料。ただ、来場者が多い場合は、同時に入場する人数を制限することもある。
hanjeon@korea.kr