[キム・ヘリン]
[写真・映像=ロッテエンターテインメント]
韓国のパニック映画「コンクリートユートピア」が来年3月開催予定の第96回米アカデミー賞の国際長編映画賞に出品される。
アカデミー賞の国際長編映画賞には、各国から1作品だけ出品できる。去年はパク・チャヌク監督の「別れる決心」が選ばれた。
出品作の審査を行った韓国映画振興委員会は、この映画を出品作として選んだ理由について「『マンション』という建築物は、階級と富を象徴する最も韓国的な素材」とし、「大地震により、唯一崩落しなかったファングン・マンションを舞台に、生き残るために闘う人々の姿を通じて、人間の欲望をリアルに表現した。主人公のイ・ビョンホンがストーリーをリードしていく独創的な作品が誕生した」と説明した。
また、「英雄になろうとするのではなく、ただ生き残るために必死になる普通の人間が登場する映画」とし、「『パラサイト 半地下の家族』でも取り上げられた『階級』という問題を取り扱っている上に、映画の結末にも大きな意味がある」と説明した。その上で、「韓国的でありながらグローバルスタンダードを目指しており、芸術性と大衆性の間でバランスが取れている」とし、「保守的とされるアカデミー賞で、違和感なく受け入れられる映画を選定した」とした。
今年9日に韓国で公開された「コンクリートユートピア」は、巨大地震により廃墟と化したソウルで、唯一、倒壊をまぬがれたマンションに生存者たちが集まることで起こる話を描いた。イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨンなどが出演。
152カ国・地域で先行販売されたほか、第48回トロント国際映画祭、第56回シッチェス・カタロニア国際映画祭、第43回ハワイ国際映画祭などに招待された。
韓国映画「コンクリートユートピア」ポスター
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