文化

2024.03.04

第7回「エミール・ギメ アジア文学賞」の授賞式の様子=2月29日、フランス、聯合ニュース

第7回「エミール・ギメ アジア文学賞」の授賞式の様子=2月29日、フランス、聯合ニュース


[イ・ヘミン]

ハン・ガン作家の小説「別れを告げない」が先月29日(現地時間)、フランスのギメ東洋美術館が主催する第7回の「エミール・ギメ アジア文学賞」の受賞作に選ばれた。韓国の文学作品が同賞を受賞するのは、2018年にファン・ソギョン作家の長編小説「たそがれ」以来6年ぶりのこと。

審査委員団は「友情の賛歌であり、想像力の賛歌である。何よりも忘却に対する強い告発」とし、「美しいページは、小説以上の価値を持ち、数十年間眠っていた衝撃的な記憶を鮮明に引き出す作品」と評価した。

済州島で1948年に起こった「4・3事件」を題材にした作品。同事件は、朝鮮半島を分断する選挙実施に反対した民衆の一部が、武装蜂起して起こったもの。それにより、軍や警察が数万人の島民を虐殺した。この悲劇を、「ギョンハ」「インソン」「ジョンシム」という3人の女性の視点で描いた。

昨年11月には、 フランスの4大文学賞と呼ばれる「メディシス賞」の外国文学賞を受賞した。

「エミール・ギメ アジア文学賞」は、フランス語で翻訳・出版された現代アジア文学作品に授与される。

ハン・ガン作家の「別れを告げない」のフランス語版。タイトルは「不可能な別れ(Impossibles adieux)」=Grasse出版社の公式フェイスブック

ハン・ガン作家の「別れを告げない」のフランス語版。タイトルは「不可能な別れ(Impossibles adieux)」=Grasse出版社の公式フェイスブック


hyemin0614@korea.kr