モッパン(食事の様子を撮影した動画のこと)の元祖国であり、日常の挨拶で「ごはん、食べましたか」と聞くほど、食べ物に本気の国、韓国。全国各地では毎月、数多くの食まつりが開催される。KOREA.netは内部でアンケート調査を実施し、読者に紹介したい地方の食まつりを選定した。選ばれたまつりには、KOREA.net記者が実際に訪問し、現場の様子をレポートする。第2弾は、江原道・春川(チュンチョン)で行われる「マッククス・タッカルビ祭り」だ。
「春川マッククス・タッカルビ祭り」の様子
[春川=シャルル・オデゥアン]
[写真=シャルル・オデゥアン]
22日、江原道・春川にあるレゴランド・コリア・リゾートの駐車場。「2024春川マッククス・タッカルビ祭り」が開催され、おいしいマッククスとタッカルビを楽しむために来た多くの人々でにぎわっていた。
祭りのメインは、春川の郷土料理で「タッカルビ」と、江原道の名物料理である「マッククス」。1996年に「マッククス祭り」としてスタートし、2008年からタッカルビが加わった。
夜になると長蛇の列ができるマッククス・タッカルビ祭り
春川駅と会場を結ぶシャトルバスから降りると、鶏肉のおいしい匂いが漂ってきた。この匂いに惹かれて足を運ぶと、祭りに出店したタッカルビ食堂8店の屋台がずらりと並んでいる。
8店のうち6店は、同じメニューを同じ価格で販売していた。他の1店は、マッククスや薄切りゆで肉、ムクサバル(すまし汁にムクやキムチ、野菜などを入れたもの。ムクとは、どんぐり粉などを固めたもの)など、江原道の伝統料理がメインメニュー。最後の1店は、炭火タッカルビ専門店だ。各店舗が販売するメニューの値段は、祭りのウェブサイトで公開されており、祭りを訪れる前に確認することができた。
注文はとても簡単。タッカルビを何人前を注文するのか、追加でうどんを入れるのか、食べた後にご飯を入れて焼いて食べるのか、などを店員に伝えるだけだ。
しばらくすると、タッカルビの材料が運ばれてきた。店員が目の前の鉄板で、赤いヤンニョムを入れた鶏肉を炒める。この尹間が一番たまらない。
約10分後、出来上がったタッカルビを一口食べると、甘辛い風味が口の中に広がる。柔らかい鶏肉ともちもちのお餅、シャキシャキした歯ごたえの野菜の組み合わせが最高だ。タッカルビは、世界の料理を紹介するウェブサイト「テイスト・アトラス」が発表した「世界最高の炒め料理50選」で2位を獲得した。
タッカルビは、ヤンニョムに漬けた鶏肉をサツマイモやキャベツ、玉ねぎなどと一緒に鉄板で炒めて食べる韓国料理。
なぜ、マッククスとタッカルビが春川を代表する料理になったのだろうか。ふと、その理由が知りたくなった。
韓国民族文化大百科辞典によると、1960年代後半、おつまみとして使われていた豚肉の代わりに、鶏肉をヤンニョムに漬けて炭火で焼いた「鶏肉のプルコギ」が今の形になったという。1970年代に入り、春川市・明洞の路地を中心にタッカルビの店が増えたという。安くて量が多いため、休暇中の兵士や大学生がよく食べることから有名になった。
マッククスは、文禄の役の後、仁祖(朝鮮時代の第16代国王)時代によく食べたという。特に、春川の市民が冬場に楽しむ料理として知られている。
タッカルビを食べる外国人観光客
今年は、タッカルビ早食い・大食い大会、ドローンライトショーなど、様々なプログラムが6日間にわたって行われた。
次は、春川マッククス・タッカルビ祭りに対する筆者の5つ星評価。
*KOREA.netが伝えるマッククス・タッカルビ祭りを楽しむコツ
- 地域のお祭りは、できるだけ大勢で訪れたほうが楽しめる。また、日が暮れた後に訪れると昼間とは全然違う魅力が感じられる。
- タッカルビは、食べなれていない人には、少し辛いかもしれない。辛さの調節が可能なので、注文する時に店員にお願いすればいい。
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