韓国料理「蔘鷄湯」=コリアネットDB
まもなく梅雨明け。暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしですか?
梅雨が明けるころに、日本では「土用の丑の日」があり、暑い時期を元気に乗り切るために栄養価の高い「鰻」や「土用餅」などを食べる習慣がありますが、韓国にも「三伏(복날)」(初伏、中伏、末伏の3日)の日に暑気払いで滋養食「参鶏湯」(サムゲタン)を食べる習慣があるそうです。韓国で今年の初伏は7月16日です。
「鰻のかば焼き」と「土用餅」=中永裕紀子撮影
「参鶏湯」は、ヒナ鶏の腹に、高麗人参、漢方、もち米、なつめ、栗、くるみ、松の実、にんにくなどを入れてじっくり時間をかけて煮込んだ料理で、それぞれの食材が持つ、滋養強壮、補気、補血、血行促進や胃腸を温め消化吸収をよくする効能の相乗効果で免疫力、自然治癒力を上げる薬膳料理や補身料理(ポシン料理、滋養食)ともされ、夏バテ時の疲労回復として食べられています。
<材料>
鶏骨付きもも肉(ぶつ切り) 3本分
もち米 120g
黒米 50g
長いも(山芋) 5cm
にんにく 1片
生姜 1片
白葱(緑の部分) 適量
なつめ 3個
くこのみ 大さじ1
水 2L
酒 50㏄
*白髪ねぎ、いりごま、塩、黒こしょう
中永裕紀子撮影
<作り方>
① もち米と黒米は洗い、30分ほど水につけておく。にんにくはつぶし、長いもは長細く、生姜は厚めに切り、葱の白い部分は白髪ねぎにする。
中永裕紀子撮影
② 鍋に全ての材料を入れて強火にかけ、沸騰すれば弱火にして30分ほど煮込む。途中、アクをとる。
中永裕紀子撮影
③ 器におかゆを注ぎ、白髪ねぎを盛り、いりごまを散らして、塩、こしょうを添える。
中永裕紀子撮影
丸鶏は、骨付きもも肉に、元気をつける高麗人参などの漢方は、元気をつける食材「長いも」「黒米」にかえて。手に入りやすい食材で、調理時間も短く、胃にやさしく滋養たっぷりに作ります。
日本人から見ると、熱いスープの参鶏湯は冬の料理のように思い、夏に食べる方は少ないのですが、韓国には「以熱治熱(이열치열)」(熱を以って熱を治す)いう四字熟語があり、
暑い夏にあえて「参鶏湯」のような熱い料理や辛い物を食べて汗を流し、夏バテや気だるさ、食欲不振を吹き飛ばします。
今年は、韓国の以熱治熱にならって、「参鶏湯」を食べて、暑い夏を元気に乗り切ってください!
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr