名誉記者団

2020.07.29

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ソウルドラマアワード2019=ソウルドラマアワード組織委員会

ソウルドラマアワード2019=ソウルドラマアワード組織委員会


[茨城=登久美子(日本)]


2020年7月18日、日本の人気俳優、三浦春馬さんがこの世を去りました。
三浦さんは茨城県土浦市出身、私も茨城県在住ですが、茨城県が誇る有名人で期待の星でもありました。三浦さんが里帰りしてどこの飲食店を訪れたらしい、なんて噂話も何回か聞いたことがあります。活躍の舞台はドラマや映画そして音楽など多方面にわたり、お茶の間の多くの人々に愛されてきました。


第9回韓日交流おまつり=韓日交流おまつり運営委員会

第9回韓日交流おまつり=韓日交流おまつり運営委員会


2013年9月には第9回韓日交流おまつりに参加。三浦さんはスペシャルゲストとしてトークショーに登場しました。その際一緒に仕事をしてみたい監督や俳優を質問されると、2006年に公開された韓国の大ヒット映画「グエムル(漢江の怪物)」のボン・ジュノ監督。好きなK-POPを質問されると、ドラマ「天国の階段」のOSTでもあるキム・ボムス「ポゴシプタ」。そしてさらにはリクエストに応えて冒頭部分を歌ってくれたそうです。ファンサービスを惜しまない気さくで真面目な人柄が見受けられます。

昨年8月にはソウルドラマアワード2019・アジアスター賞を受賞し、その授賞式に参加するためソウルにある慶熙(キョンヒ)大学校を訪れています。アジアスター賞とは、アジアで精力的に活躍し大きな影響力を持つ俳優に与えられる賞。三浦さんは韓国ドラマの日本リメイク版となる「TWO WEEKS」はもちろん、アジア各国で公開された多くの作品での実績が認められました。授賞式では「このような賞をいただいて、より一層、韓国の皆さんに敬意と愛情をを持ちました。本当にありがとうございました。」と英語でスピーチ。会場が大いに沸きました。これをきっかけに、「日本の俳優・三浦春馬」を知った、という韓国の方も多いのではないでしょうか。

また、三浦さんはミュージシャンとしての顔も持っていました。8月26日にはセカンドシングルである「Night Diver」を発売予定。ミュージックビデオは既に動画サイトで見ることができ、先行配信も始まっています。「Night Diver」の売上の一部は、三浦さんが毎年取り組んでいたチャリティイベント「Act Against AIDS」で訪問したことがあるラオスの「ラオ・フレンズ小児病院」に寄付されるそうです。

ミュージックビデオの中での三浦さんは、浅く水を張ったスタジオで軽快なダンス、訴えるような眼差し。そしてこう歌います。


「情けないこの心に生きる理由を与えて」
歌詞は三浦さんの作詞ではありませんし失恋の歌詞にも解釈できますが、「生きる理由」という言葉がとても重く悲しく響きます。

三浦春馬さん、享年30歳。4歳の頃アクターズスタジオつくばに所属し、1997年にはNHKの連続テレビ小説「あぐり」で子役としてデビュー。その後俳優としての地位を着実に固めていき、2007年には映画『恋空』で第31回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞、2014年に映画「永遠の0」で第38回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞などなど出演歴や受賞歴は書き切れないほどたくさんたくさんあります。

韓国でも三浦さんの訃報をSNSなどで知り、ショックを受けて悲しみに暮れるファンが多いそうです。私もショックを受けた一人。才能もビジュアルも人気もそして人柄も、全てにおいて羨ましいくらいに持ち合わせていた三浦さんにどんな葛藤があったのか今となってはわかりません。しかしドラマや映画の中で見せる凜々しい姿にもう一度会いたい、あの優しい笑顔にもう一度会いたい、「ポゴシプタ(会いたい)」を歌ってくれた三浦さんにもう一度会いたい、そう願っている人は日本と韓国はもちろん世界中にたくさんいるはずです。


*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr