韓国の冬至に食べる行事料理「パッチュク」(小豆粥)=Iclickart 上記の写真は著作権法によって保護されています。無断転載、転用、複製などの二次利用を固く禁じます。
[大阪=中永裕紀子(日本)]
12月22日は、一年で日が一番短くなる時期「冬至」です。韓国では「パッチュク」(小豆粥)を食べる風習があります。小豆を炊いてこした汁で粥を炊き、もち米団子を入れるのが伝統的です。味付けはせず、好みで塩を加えて頂きます。
「セアルシム」=Iclickart 上記の写真は著作権法によって保護されています。無断転載、転用、複製などの二次利用を固く禁じます。
小豆粥の中に入っているもち米団子は「セアルシム」と呼ばれています。セアルは「鳥の卵」、シムは「心」を意味します。昔から子供たちに年の数だけ食べさせて無病息災を祈りました。小豆の赤色には厄除けの効果があると信じられています。薬膳を勉強して「小豆」には、解毒作用や利尿作用があり、定期的に体の中に貯まった要らないものを出すために食べられていたことを知りました。
「小豆」=Iclickart 上記の写真は著作権法によって保護されています。無断転載、転用、複製などの二次利用を固く禁じます。
昔は、小豆粥を家の玄関の柱にかけたり、部屋にまいたりしていましたが、家の中が汚れてしまうこともあり、最近では行われなくなりました。
一方、日本では、冬至と言うと、かぼちゃを食べたり柚子湯に入ったりする風習があります。また、旧暦では最後の節気にあたるため、ぎんなん、れんこん、みかんなど、いろはの最後の「ん」のつく食べ物を食べると良いともいわれます。
韓国のおばさんに教えていただいた昔ながらの「小豆粥」を作ってみました。
<材料> 2人分
米 1/2カップ
小豆 1/2カップ
白玉団子(白玉粉+水)適量
好みで塩
<作り方>
① 小豆は一晩水につける。米は洗って1時間ほど水につける。
② 鍋に、小豆と多めの水を入れて、小豆が柔らかくなるまで1時間ほど炊く。
③ ボールにざるをのせて、小豆を汁ごと入れ、小豆を押しつぶしてこし、皮を取り除く。
=中永裕紀子撮影
④ こした汁を鍋に入れて、米を加え、沸騰するまで混ぜながら炊き、沸騰したら弱火にし、米が柔らかくなるまで炊く。
=中永裕紀子撮影
⑤ 白玉粉に水を足して、耳たぶくらいの硬さにこね、一口大の団子にしてゆでる。
=中永裕紀子撮影
⑥ ④のおかゆに、⑤の白玉団子を加えて、軽く炊く。
⑦ 器に盛り付け、食べるときに塩で味を調える。
=中永裕紀子撮影
とろっとした小豆粥に塩を加えながら食べると、小豆とお米の甘さがじんわりとおいしく感じます。シンプルで素朴ですが、体が温まります。韓国では水キムチを添えたりして食べるそうです。
「パッカルグクス」=韓国教育放送公社
この他、小豆粥のスープに韓国手打ち麺を加えた韓国料理「パッカルグクス」も食べます。今年の冬至は、韓国の「あずき粥」を丁寧に作って、無病息災を願ってみてください。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr