韓国の大型マートであるEマートの名節ギフトコーナー、事前予約の案内。定番の缶詰めセットや油のセットが並ぶ。
[仁川=田村温子(日本)]
[写真=田村温子]
韓国では、2022年は1月31日~2月2日の3日間が旧正月である。29日、30日が週末なので、実際には29日~2日まで、5日間の大型連休となる。
旧正月が近づいてくるとスーパーなどにはたくさんの名節ギフトが並ぶ。これを見ると「もう名節の時期か…今年義両親に渡すプレゼントは何にしようか」と思う。
ギフトの種類は様々で主に以下のようなものを毎年よく見る。
・果物セット
・乾物セット(干ししいたけやナッツ、いりこなど)
・日用品セット(歯磨き粉や石鹸・シャンプー・リンスなど)
・スパム・ツナ缶・油の詰め合わせセット
・干し柿のギフトセット
・お酒(洋酒・ワイン・地酒など)
・高麗人参などの健康食品
・牛肉セット
・のりのギフトセット
大型マートであるホームプラスの名節ギフトコーナー。のりのセット(左)や乾物セット(右)が並ぶ。
ギフト内容を見ると日本のお歳暮に通じるものも多いだろう。
高麗人参は韓国特有だが安定の人気商品である。特に年配の方に渡すのであれば高麗人参関係のギフトが値段的にも健康面においても無難である。また、コロナ以後は消毒液やハンドソープ、除菌シートなどのセットも登場した。
乾物セットのエリアに日本でも人気なハニーバターアーモンドのギフトセット。目新しい。(左)
名節ギフトの包み。色は黄色が多いが他の色の場合もある。(右上)
生活日用品、シャンプー・石鹸・歯磨き粉などの定番ギフトセットに加え、消毒液・除菌ハンドソープ・除菌シートなどのセットも見られた。(右下)
最近見かけて面白いなと思ったのは、日本でも人気のハニーバターアーモンドの詰め合わせセットだ。ここに並んでいるものは全て名節用のギフトセットとして売られており、大きな箱に詰められている。また、黄色い風呂敷のような布(ポジャギ)に包んでくれることもある。
名節のギフトセットはスーパーだけでなく、果物屋さんやお肉屋さんなど個人店舗でも販売される。
大型マートなどでは早い段階で事前予約も可能だ。大量に購入すれば割引やおまけ(5+1や9+1)があったり、支払いカードごとに割引を受けられたり商品券がもらえたりもする。
果物セット。りんごの箱に見える9+1の表示は9箱買えば1箱おまけでついてくるという意味だ。
名節の贈り物は家族や親族に送るのはもちろんだが、会社員であれば会社から貰える。上のようなギフトセットをもらうこともあるし、떡값(お餅代)や명절상여금(名節ボーナス)などとして現金や商品券で貰う場合もある。
2021年9月2日に発表された記事によると、名節ボーナスの平均金額は61万ウォン(約6万円)だという。(参考記事:
https://www.inews24.com/view/1401248)日本はお盆や正月に会社から贈り物をもらうことはないので、韓国で生活し始めた頃は不思議な感覚と共にとても嬉しかったのを覚えている。
最近はカカオソンムル(LINEギフトのようなもの)やネット注文で贈り物をする人も多い。コロナで訪問できないこともあり、私たちもここのところずっと義両親に贈る名節の贈り物はカカオソンムルを利用している。
会社からもカカオソンムルで商品券をもらったり、健康食品をもらったりしたことがある。長らく会えてない友達などにも、新年の挨拶をカカオトーク(LINEのようなメッセンジャーアプリ)で送りながら一緒にカカオソンムルを送ったりもする。
便利な方法もあり贈り方も様々だ。名節の贈り物は日本にはないが、贈るものはお歳暮ギフトに近いものがある。
私たちは今まで相手の好み等を考慮した上で、干し柿、高麗人参、ごま油セット、果物セット、果物果汁などを贈ったことがあるが、何よりも相手を想いながら選ぶことが大切である。
今回の旧正月の贈り物もまだ検討中ではあるが、何を贈れば喜ばれるか毎回悩みどころである。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
km137426@korea.kr