「その年、私たちは」を撮影中のチェ・ウシク=ドラマ公式ホームページ
[東京=村山公子(日本)]
アカデミー賞で4冠を達成した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」で一躍有名になった俳優チェ・ウシク。韓国ドラマ「梨泰院クラス」の女優キム・ダミとのダブル主演で「その年、私たちは」に出演し、日本でも非常に話題になっています。
俳優のチェ・ウシク=チェ・ウシクInstgram
まず、チェ・ウシクがどんな俳優なのかご紹介します。1990年生まれで、11歳の時に家族とカナダのバンクーバーに移住。カナダの大学で舞台演出を勉強していたところ、友人に「演出勉強の為、まず演技を勉強してみたらどうか」と言われ、「ドリームハイ」のオーディションを受けるため、韓国に戻ります。
オーディションには合格しましたが、制作側の都合により出演は白紙に。カナダの大学を中退後、韓国の大学に入学し、2014年、映画「巨人」で初出演。その後、話題のドラマや映画に出演し「パラサイト 半地下の家族」ギウ役で一躍有名になります。
第92回アカデミー賞授賞式で、作品賞・監督賞・脚本賞・国際映画賞を受賞し、トロフィーを掲げる「パラサイト 半地下の家族」の監督と出演者たち=A.M.P.A.S
私がチェ・ウシクを初めて見たのは、映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」でした。この時は野球部の高校生役で登場しましたが、相手役のアン・ソヒ演じるキム・ジニを自分が犠牲になりながらもゾンビから助けるという役で、脇役ながらも印象に残っている役どころでした。
その後、「パラサイト 半地下の家族」での活躍はご存じの方も多いのではないでしょうか。自身のキャラクターについて「どこでもいそうで、弱そうに見えることには自信がある」「平凡な顔なので、様々なキャラクターを務められると思う」と語っています。
確かにどんな役でもこなし、演技力には定評があります。大学までカナダで過ごしていたので英語が堪能で、海外メディアのインタビューやバラエティー番組で英語を話す姿も見られます。バラエティー番組を見ていると、誰からにも好かれる明るい性格と、海外で長く過ごしてきた経験から誰にでもフレンドリーな姿が印象的です。交流関係も広く、俳優のパク・ソジュンやBTSのVなどを中心とした「ウガウガ会」のメンバーでも知られています。
このドラマのあらすじは、チェ・ウシク演じるチェ・ウンは才能あふれる人気イラストレーター役、キム・ダミ演じるクク・ヨンスは広報専門家です。この物語は2人の高校時代から始まります。成績ビリのチェ・ウンと成績1位のクク・ヨンスの2人を隣同士の席につかせ、日常的な学園生活を撮影するドキュメンタリーを記録するという内容で、濃密な時間を過ごすうちに2人はやがて恋人同士となりますが、ヨンスの個人的事情で一方的に別れを告げます。その5年後、2人のドキュメンタリードラマが今になって人気を集めたことで、10年ぶりにカメラの前に立つことに。2人とも、もう二度と会いたくないと思っていたのに、再び出会い始まるロマンスドラマです。
ドラマ「その年、私たちは」のワンシーン。チェ・ウシク(右)とキム・ダミ=ドラマ公式ホームページ
チェ・ウシクは現在32歳。このドラマは高校時代から始まりますが、もちろんチェ・ウシクとキム・ダミが演じます。キム・ダミは1995年生まれの27歳なのでそれほど違和感がないかなと思いますが、チェ・ウシクは32歳なのに高校生役?と驚きました。
実際にドラマを見始めるとチェ・ウシクの透明感のある純粋な感じと実年齢より若く見える外見から全く違和感なくドラマに入りこめます。過去の失恋の後遺症からによるウンのそっけない態度や、ヨンスの一方的に別れを告げたことによる後悔から5年ぶりに出会った2人の関係は最悪ですが、お互い心の底では気になっている感じがまさしく青春ドラマで、視聴者はじれったい時間を過ごすのではないかと思います。私も見ていて、とても歯がゆさを感じました。回を追うごとに少しずつお互いの気持ちを表していくのですが、胸がキュンとするシーンが多く、筆者もこんな時代があったなと思い出しました。
チェ・ウシクの魅力とともにドラマの見どころもご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?ウンは物事に執着しない淡泊でつかみどころがない役どころいう設定ですが、回を追うごとにヨンスに対してだけは自分を表現していく姿にキュンとなってしまいます。皆さんも、私と一緒にチェ・ウシクの魅力にハマってみまませんか。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
km137426@korea.kr