名誉記者団

2024.02.02

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【文・写真=宇都礼子】

IT先進国とも言われる韓国。

スマートフォンや家電をはじめ、日本とはまた違う視点とアイデアを持った商品の数多くは、今や世界中で愛されています。

今回はそんな韓国のIT技術の分野に注目し、とある展示会に行ってきました!

この展示会は昨年スウェーデンとイギリスでも開催された。

この展示会は昨年スウェーデンとイギリスでも開催された。


「ザ・オウリムin Tokyo」はデジタル機器のメッカ・秋葉原で2023年12月14日〜25日まで開催されました。

入り口の大画面ではBTSのコンサートの様子が。観客席とステージを同時に映し出したシーンでは臨場感あふれる映像を楽しめる。

入り口の大画面ではBTSのコンサートの様子が。観客席とステージを同時に映し出したシーンでは臨場感あふれる映像を楽しめる。


オウリムという単語には“調和、交わり、馴染むこと”という意味があり
韓国の伝統とテクノロジーが融合されたKコンテンツ*の魅力を紹介する展示会です。
(*K-POPや韓国ドラマ、ファッション、ゲーム、WEBTOON、メディアアート…などの多彩な韓国のコンテンツのこと)

会場内は複数の企業が紹介するサービスを実際に見て触って体験することができますが、
中でも私が気に入ったものをご紹介します。

【ゲーム体験】〝Extraordinary Attorney Woo Metaverse World〟

こちらのブースでは、大人気ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の世界を
メタバース空間で再現したゲームを実際に遊ぶことができます。

ドラマで度々登場した韓国の地下鉄のとある駅。ゲーム内では駅から電車に乗ることもできる。ドラマにまつわるクイズに正解すると大流行したとある“動き”を披露してくれる。

ドラマで度々登場した韓国の地下鉄のとある駅。ゲーム内では駅から電車に乗ることもできる。ドラマにまつわるクイズに正解すると大流行したとある“動き”を披露してくれる。


このようなゲームはサンドボックス(砂場)ゲームと呼ばれるジャンルです。

明確なストーリーやクリアするべきミッションはなく、
まるで砂場あそびのように与えられた空間の中で自分で自由に考え行動することができるという、最近人気の高いゲームジャンルです。

ドラマに出てくる場所や登場人物がいろいろな場所にいるので、メタバース空間でロケ地巡りをしたり、様々なキャラクターとミニゲームを楽しむことができます。

ドラマを見た人にはたまらない仕掛けが盛りだくさんの楽しいゲームで、
ウヨンウ大好きな私は終始大興奮!すっかり没頭してしまいました。

【VR体験】〝ダンイ伝:美人図物語〟

続いてはVRが体験ができるブースで、
韓国のモナリザとも称される名画をモチーフにした映像作品を見てきました。

ゴーグルをつけると、3DCGで表現された美しいアニメーションが滑らかに動きだし、
1700年代の朝鮮王朝を舞台にしたラブストーリーが
美しい音楽と愉快なストーリーテリングによって展開されていきます。

VR体験コーナーではじっくり座りながら、ゲームやK-POPコンサート映像を360°の視点で体感することができる。

VR体験コーナーではじっくり座りながら、ゲームやK-POPコンサート映像を360°の視点で体感することができる。


宴のシーンでは自分が右を向くとすぐ隣で人々が酒盛りをしていたり、
海のシーンでは後ろを振り向いても見渡す限りの大海原が広がっていて、
まるで自分もそのアニメーションの世界の登場人物の1人であるかのような没入体験ができます。

美しい絵画が3DCGのアニメーションで動き出し、物語に引き込まれる。

美しい絵画が3DCGのアニメーションで動き出し、物語に引き込まれる。


韓国の伝統文化を最新のテクノロジーで味わうことができる、
まさにこの展示会らしい面白いVR体験でした。

【音楽と最新技術の融合】 NEMOアルバム

さて、最後に特に私がご紹介したいものがこちらです!

このプラスティックの板は一体なんだと思いますか?

手のひらに収まるくらいのカードサイズでかなり軽い素材でできている。

手のひらに収まるくらいのカードサイズでかなり軽い素材でできている。


オモチャのようにも見えますが、実はこれはCDがさらに進化した新しい音楽媒体、
「NEMOアルバム」というものです。

音楽配信サービスが充実している昨今でも、KーPOPファンの間では
まだまだ実物の音楽媒体に需要があります。

それは実物のCDアルバムを買うことで手に入るトレーディングカード(トレカ)など封入特典のコレクション需要のためです。特典のコレクションのためにCDを複数枚購入する人がいることも珍しくありません。

しかしCDは、そもそも再生する機器を持っておらずアルバムを購入してもCDでは音楽を聞かないという人がどんどん増えている現状があります。

そうした現状の中で、封入特典の方が注目されCDはおまけのような扱いを受けることに対して、アーティストが複雑な心境を吐露することもしばしばありました。

しかしこのNEMOアルバムではスマホさえ持っていれば簡単に音楽自体を楽しむことができます。

専用のアプリをダウンロードし、スマホにこのカードをかざすことで曲が再生されるのです。

アプリを起動してカードをタッチするとすぐに音楽が再生される

アプリを起動してカードをタッチするとすぐに音楽が再生される


さらにアプリを通じて楽しめるNEMOアルバムならではのコンテンツも盛りだくさん。

アプリ上で豊富なアーティストの画像や映像コンテンツを楽しめるほか、音楽を再生しながら様々な言語で翻訳された歌詞を表示したり、韓国語の発音をカタカナ表示してカラオケをすることもできます。

このような機能は世界中から愛されているK-POPならではの機能で, 韓国語学習としても活用できるのではないでしょうか。

画期的なNEMOアルバムには他にも多くのポイントがあります。

ー1.CDの1/5のサイズ、重量60gで生産・海外への発送・保管に便利

ー2.バイオプラスティックという環境に優しい素材で作られている

ー3.ケースがカードサイズながら厚みがあるので、中にトレカやステッカーなどファンが喜ぶ特典を封入できる

ー4.CDと同じく販売量が音楽チャートに反映されるのでしっかりと販売実績に結びつく

ESGとは、企業の成長において環境・社会・企業統治といった観点からの配慮が必要という考え方のこと。

ESGとは、企業の成長において環境・社会・企業統治といった観点からの配慮が必要という考え方のこと。


KーPOPのアルバムに求められている需要と地球環境への配慮、さらには配信サービスだけでは体感することのできないワクワクする仕掛けが盛りだくさん。

アーティスト・ファン・企業のそれぞれが重視するポイントをいいとこどりしたものが、このNEMOアルバムと言えるでしょう。

中でもCDにランダムに封入される特典の定番であるトレカはコンプリートや交換を楽しむアイテムとして大人気。

中でもCDにランダムに封入される特典の定番であるトレカはコンプリートや交換を楽しむアイテムとして大人気。


スマートな技術が搭載されているにも関わらず、手元に置いてコレクションしたくなるようなビジュアルのこだわりにも韓国らしさが感じられ、次世代の音楽媒体としてかなり注目したい商品です。

いかがでしたでしょうか 。

韓国の最新技術に驚かされるとともに、KーPOPやドラマ、伝統芸能のコラボレーションを楽しむことができ、新鮮で刺激的な体験ができました。


これからもどんな技術やKーコンテンツが私たちの暮らしを便利に楽しく彩ってくれるのか、ワクワクしますね!

*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

hjkoh@korea.kr