ひと

2024.09.25

カザフスタンの世宗学堂で韓国語を教えるバイマガンベトバ氏=世宗学堂財団

カザフスタンの世宗学堂で韓国語を教えるバイマガンベトバ氏=世宗学堂財団


[イ・ダソム]

「韓国語はとても美しい言語だなと思い、私の未来を韓国語と結び付けたかったんです。遠回りしましたが、私に合う専攻を見つけることができて、うれしいです」

駐カザフスタン韓国文化院の世宗学堂の教員、バイマガンベトバ・ディルバル氏は、韓国語についてこう語った。

バイマガンベトバ氏は先月6~9日、ソウル市内で行われた「2024世界韓国語教育者大会」で、最優秀教員に選ばれた。外国人としては初めて。

バイマガンベトバ氏は、カザフスタン・ユーラシア国立大学の東洋学部に入学し、韓国学を専攻した。周りから「カザフスタンと近い国の言語を勉強した方が就職にも役立つ」と言われたが、韓国語に対する熱情にあふれたバイマガンベトバ氏を止めることは、誰もできなかった。

KOREA.netは9日、世宗学堂の受講生から最優秀教員になるまでの話を書面インタビューで聞いた。

韓国語を教えるバイマガンベトバ氏=10日、カザフスタン、駐カザフスタン韓国文化院世宗学堂

韓国語を教えるバイマガンベトバ氏=10日、カザフスタン、駐カザフスタン韓国文化院世宗学堂


―外国人として初めて世宗学堂の最優秀教員に選ばれた感想は。
こんなに大きな賞をもらえて光栄に思う。私の授業方法が大きな反響を呼ぶとは思わなかった。本当に感謝している。

―韓国学を専攻したきっかけは。
最初は、東洋学部の中国学専攻として入学した。カザフスタンの世宗学堂で、無料で韓国語を学ぶという友人に誘われて、好奇心で受講を申請した。韓国語が持つ美しさに魅了され、最初の授業ですぐに韓国語の魅力にハマってしまった。私の未来を韓国語と結び付けたくて専攻を変えた。

―韓国語を勉強する時、困ったことはなかったか。
韓国学へと専攻を変えた時、ほかの学生はすでに韓国語が流ちょうに話せる状態だった。私はハングルの子音・母音から勉強した。専攻授業の時間以外、ほとんどの時間を韓国語の勉強に使った。韓国文化と韓国社会に関する勉強も怠らなかった。こういう努力のおかげで、韓国語の実力がぐんぐん伸びた。

―「ゲーム指導法」という授業方式が受賞の決め手になったと聞いたが、それを選んだ理由は。
ゲームというものは、勉強に対する心理的ハードルを下げる。また、学生たちが自然に競争し、積極的な参加を誘導することができる。

―外国人として韓国語を教える中で、どのようなことを感じたか。
韓国語を教えることでやりがいを感じると同時に、韓国語をうまく話せることと、よく教えることは別の問題だということが分かった。韓国文化を深く理解してこそ、韓国語をよく教えることができる。今回の大会で、ほかの教員の発表を聞いて、たくさんのことを学んだ。これからは、ショートコンテンツなどを活用して教えたい。

―カザフスタンでの韓国語の人気は、以前と比べるとどのように変わったか。
約10年前、私が韓国学科に入る当時は4人しかいなかった。今は15人を超える。韓国語を教える塾や個人レッスンも増えた。

―カザフスタン世宗学堂の学生たちが興味を持つ韓国の分野は。
最初の授業では、いつも学生たちに韓国語学習のきっかけを聞くが、ほとんどが「K-POP」「韓国ドラマ」と答える。このため、学生たちの好みに合わせたK-コンテンツを授業の題材にする。

―韓国語を学びたがるKOREA.netの読者に一言。
外国語を最も効率的に学ぶコツは、その言語を使う社会に自ら接することだ。でも、これができない人には、韓国語を使う環境を自分で作ってほしい。韓国人がよく行く場所へ行くこと、韓国人の職員がいる場所で働くことをおすすめする。日常生活の中に韓国語がなければならない。携帯電話やパソコンで使う言語を韓国語に変更するのもいいだろう。

dlektha0319@korea.kr