平壌の木蘭館で開かれた歓迎晩餐会で乾杯する文在寅大統領夫妻と金正恩朝鮮労働党委員長夫妻=18日、北朝鮮・平壌
[平壌共同取材団]
文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は18日、平壌(ピョンヤン)で開かれた南北首脳会談後の歓迎晩餐会で、「南と北の8千万の民族が一つになること」を願い、乾杯した。
文大統領は、「韓半島の完全な非核化や平和定着は重要な議題」とし、「このため私は金正恩委員長と共に悩み、心をひとつにするつもりだ」と強調した。
また、「軍事・経済・社会・文化のあらゆる分野で充実した発展を成し遂げ、南と北の間に存在する軍事的緊張や戦争の恐怖を完全に解消する方策について真摯に議論する」と述べた。
金委員長は歓迎の辞で「我々は順調にスタートした平和繁栄の新たな歴史を持続させ、南北関係において花咲く春の日と成果の実りだけを手元に残さなければならない」と強調した。
その上で「これまで文大統領と積み重ねてきた信頼があるため、平和で繁栄した韓半島の未来に向けた我々の歩みはさらに速くなると思う」とし、「文大統領と一緒に板門店(パンムンジョム)宣言を継承・発展させるため、諸般の問題を虚心坦懐に話し合う」と述べた。
北朝鮮の高官と外国重要来賓専用の会場である「木蘭館(モンランカン)」で開かれた晩餐会には、韓国側から約200人、北朝鮮側から約50人が出席し、和気あいあいとした雰囲気の中で行われた。
一方、木蘭館のロビーには、南北が交換した贈り物が展示された。
韓国は北朝鮮に対し、自由な往来を通じて交流協力を増進させ、繁栄と平和を成し遂げようとの意味を込めて、横420センチ、縦930センチの「大東輿地図」を贈り物として渡した。大東輿地図は、朝鮮時代の地理学者金正浩(キム・ジョンホ)が1861年に完成させた韓半島の全国地図である。
北朝鮮は韓国に対し、北朝鮮の犬である豊山(プンサン)犬の写真と共に、5月26日に行われた今年2回目の南北首脳会談で両首脳が白頭山(ペクトゥサン)の風景画を背景にして取った写真を基に描かれた油絵をプレゼントした。
歓迎晩餐会の前、北側から贈られた油絵を見る文在寅大統領=18日、北朝鮮・平壌