コリアネットは、11月から釜山(プサン)で開催される「韓・ASEAN特別首脳会議」と「韓・メコン首脳会議」を控え、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国訪問の成果や韓国との貿易状況、そして今後の経済分野における協力の可能性について紹介する。 |
3月11日、ブルネイ王宮でハサナル・ボルキア国王と会談する文在寅大統領(右)=青瓦台
[チョン・ジュリ、イ・ギョンミ]
ブルネイは、人口43万の小さい国であるが、豊富な原油や天然ガス生産により安定した経済と高い所得水準を維持している。
韓・ASEANの対話調整国であるブルネイは、韓国とASEANの間で関係発展の窓口の役割を果たしている。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今年3月に、韓国大統領としては19年ぶりにブルネイを国賓訪問し、協力分野を多角化し、「新南方製作」の核心地域であるASEANとの関係を未来志向的に発展させていくための協力を強化した。
3月11日、韓国企業が建設中のテンブロン大橋建設現場で記念撮影する文在寅大統領と関係者ら=青瓦台フェイスブック
両国は1994年の国交正常化以来、エネルギー・インフラ分野を中心に緊密に協力してきた。
ブルネイは1997年から昨年まで、約100万トンの液化天然ガス(LNG)を輸出し、韓国企業は1970年代からブルネイ最大規模のモスク「ボルキア・モスク」や「リパス大橋」などの建設プロジェクトに参加している。
エネルギー分野において両国は、今年3月に、LNGの調達から輸送・販売などを結集して行う「LNGバリューチェーン」の協力がさらに拡大するよう、支援していくことにした。「LNGバリューチェーン」協力には、単なる交易を超えて、両国がエネルギー全分野におけるシナジー効果を目指すという意味がある。
両国は「人中心の平和と繁栄の共同体」をビジョンとする韓国政府の「新南方政策」と、産業構造の変化を柱とするブルネイの長期的国家発展戦略「ビジョン2035」が、人を中心とした共生を図るという点で類似していると評価し、両国の戦略が相乗効果をもたらすよう協力策を模索することで一致した。
3月11日、首脳会談の終了後、ブルネイのハサナル・ボルキア国王と握手する文在寅大統領(左) =青瓦台