政策

2023.03.22

発言する尹大統領=21日、ソウル、大統領室フェイスブック

発言する尹大統領=21日、ソウル、大統領室フェイスブック


[ユン・ソジョン]

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は21日に行われた国務会議(閣議)の冒頭発言で「韓日関係は、共に努力し、共に多くのことを得るウィンウィンの関係になり得るし、必ずそうなるべきだ」と述べた。また、「韓日関係は、一方がより多くのことを得ると、もう一方がその分を失うゼロサム関係ではない」と述べた。


尹大統領は「過去は直視し、記憶しなければならない」とし、「しかし、過去に縛られてはならない」と話した。

世界大戦で対戦したドイツとフランスが第2次世界大戦後、今や欧州で最も深く協力する隣国になったと評価した上で、「韓日関係も過去を乗り越えなければならない」と述べた。

続けて「日本はすでに数十回にわたって歴史問題について反省と謝罪を表明した」とし、1998年の「金大中・小渕宣言」と「2010年の菅直人談話」に言及した。

尹大統領は「今回の韓日会談で日本政府は『金大中・小渕宣言』をはじめ、歴史認識に関する歴代政権の立場を継承するということを明らかにした」と説明した。

強制徴用被害者への賠償問題に関しては「1965年の国交正常化協定と2018年の大法院(最高裁)判決を同時に満たす折衷案」として、「韓国政府は被害者と遺族の痛みが癒されるよう最善を尽くす」と強調した。

尹大統領は「韓国と日本の政府は、自分自身を振り返り、両国関係の正常化と発展を遮る障害をみずから取り除く努力をする必要がある」とし、「(両首脳は)共に両国の未来を備えようとする国民的なコンセンサスに基づき、安全保障・経済・文化など、様々な分野で協力を拡大するための取り組みを一段と加速させる」とした。

尹大統領は「わが政府は正しい方向に進んでいると確信している」とし、訪日で収めた成果を紹介した。日本の韓国に対する半導体関連3品目への輸出規制解除、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化による韓米日・韓日間の軍事協力強化、両国の首脳が相手国を訪問する「シャトル外交」の再開などである。

尹大統領は「今われわれは歴史の新たな転換点に立っている」とし「韓日関係の正常化は、韓国国民と企業に大きな恩恵をもたらし、人々の心に新たな自負心を呼び起こすだろう」と訴えた。


arete@korea.kr